何でも事典

2007/12/10

ことばのルーツ
おかずを入れる器
●鍋(なべ)
『鍋』とは、食物を煮炊きする際に用いる器。また、『鍋をしよう』の『鍋』は鍋料理そのものを指す。『鍋』の語源は、『な』を煮る『へ』のこと。すなわち、『な』は、『菜』や『肴(さかな)』の『な』で、野菜や魚介類などおかずの総称。『へ』は飲食物を入れるの器や瓶(かめ)を意味する『瓮(へ)』のことである。

魚の身がチリチリと縮む
●ちり鍋
『ちり鍋』は、白身魚、鶏、豆腐、野菜などを昆布だしで水炊きし、ポン酢醤油と薬味で食べる鍋料理のこと。『ちり鍋』は、幕末から明治にかけ、刺身が苦手な西洋人が魚を熱湯で煮て食べたのが始まりで、歴史的には浅い。『ちり鍋』の語源は、魚の切り身を熱い湯に入れると、その身が“ちりちり”と縮むことから名付けられた。また、豚肉の『ちり鍋』は、毎晩食べても飽きないという理由から、『常夜鍋(じょうやなべ)』の異名がある。

2つの語源が存在する
●ちゃんこ鍋
『ちゃんこ鍋』とは、大きな鍋に魚や肉、野菜などを入れ、水炊きのようにして、つけ汁やポン酢で食べる料理のこと。『ちゃんこ鍋』の『ちゃんこ』の語源は二通りある。まずは、相撲取りの一行が、江戸時代に長崎巡業へ行った際、中国から長崎に伝わった板金製の鍋『チャンクオ』の料理法を取り入れ、『チャンクオ』が訛って、『ちゃんこ』になったとする説、もう一つは、若い力士が料理番を『おやじさん』の意味で親しみを込めて、『ちゃん』と呼んでいたことから、それに親しさを表す接尾語『こ』が付いて『ちゃんこ』になったとする説がある。

柑橘系の絞り汁
●ポン酢
『ポン酢』とは、柑橘系の橙(だいだい)や酢橘(すだち)の絞り汁を指す。『ポン酢』の語源は、オランダ語で柑橘類の絞った汁を意味する“pons(ポンス)”で、『ポンス』が変化したうえ、『ス』が『酢』に置き換えられ、『ポン酢』になっ。『ポン酢』はまったく酢とは関係ない。


2007/12/3

若いほど『初詣』をしない
●いよいよ師走、ボーっとしているとアッという間に除夜の鐘を聞き、『初詣』に出掛けることになる。そもそも、『初詣』は、年が明けてから初めて寺社に参拝し、1年の無事と平安を祈る行事のこと。一般的には正月三が日に参拝することを『初詣』というが、1月中に参拝すれば問題はないという。なお、ノーリツが2006年12月に行なったインターネット調査によると、毎年初詣に行くと答えた人は、70歳以上で59.1%だったのに対し、20歳代で44.4%、20歳未満では75%がほとんど行かないと答えた。

『除夜詣』と『元日詣』
●『初詣』の定義をもう少し詳しく述べると、元来は『年籠り』(としこもり・としごもり)といい、家長が祈願のために、大晦日の夜から元日の朝にかけて氏神の社に籠もる習慣だった。それが、大晦日の『除夜詣』と元日の朝の『元日詣』の2つに分かれ、『元日詣』が現在の『初詣』の原型になった。なお、除夜に一度氏神に参拝して、元日の朝に再び参拝する地方もあり、それを『二年参り』と呼ぶ。

鉄道会社が作り上げる!?
●『初詣』と聞くと、いかにも昔からあったかのように思われるが、決してそうではない。明治時代までは、氏神または、その年の恵方(縁起の良い方向)の寺社に詣でること(恵方参り)が多かったが、京阪神の電鉄会社が乗客獲得のために、沿線の神社仏閣をそれぞれ恵方といいだしたため、本来の恵方の意味が薄れ、有名な神社仏閣に多くの人が正月に参詣するようになった。現在の『初詣』は、極論すれば、鉄道会社が作り上げた正月の行事といって差し支えないだろう。

古来は米や布などを奉げる
●初詣につきものは賽銭(さいせん)。賽銭は、祈願成就のお礼として神仏に奉げる金銭、社寺に詣でる際に奉納する金銭のことだ。『賽』は神の恩に報いる祭儀の意味で、古来は金銭ではなくお米や衣類、武具、神酒、神饌などをお供えした。生産は神に奉げる供物の一種で、社寺の事業に使うための寄付(浄財)とは異なる。参拝者は、賽銭箱に金銭を投入し、神社なら拍手、寺院なら目を閉じながら合掌するのがお作法。

16世紀に賽銭箱が登場
●賽銭の金額は人それぞれだが、『5円(ご縁)』、『45円(始終ご縁)、『2,951円(福来い)』などの語呂合わせが少なくない。なお、賽銭箱』が登場したのは、貨幣経済の進展に伴い、米や衣類などより銭貨が増え、そのまま神前に置かれたので自然発生的に生まれた。古文書によると、1540年に鶴岡八幡宮に賽銭箱が登場した。


壮大な旅の世界一

(エベレスト山初登頂)
1953年5月29日午前11時30分、エドモント・ヒラリー(ニュージーランド)とシェルパ(登山隊の案内役のこと)のテンジン・ノルゲイ(ネパール)が世界で初めてエベレスト山頂に登った。

(エベレスト山単独初登頂)
1980年8月20日、ラインホルト・メスナー(伊)がエベレスト山の単独登頂に初めて成功した。

(初の単独北極探索)
1978年5月1日午前4時45分、植村直己(日)が世界で初めて北極海を単独横断し、北極点に到達した。

(初の宇宙遊泳)
1965年3月18日、アレクセイ・レオーノフ中佐(旧ソ連)が一般に“宇宙遊泳”と呼ばれる宇宙船の船外活動(EVA)を初めて行なった。

(月におり立った最初の人物)
1969年7月21日2時56分15秒、アポロ11号計画の指揮官ニール・アームストロングが月の“静かの海”と呼ばれる場所におり立ち、月面に人類最初の一歩を記した。

2007/11/26

甘党には嬉しい煮バナナ
●本誌10月29日号に引き続き、今週号でも風邪の民間療法を紹介しよう。前回はアルコールを利用した民間療法を掲載したが、今週号では下戸や子供にも適したものを紹介しよう。まずは『煮バナナ』。バナナに砂糖を加えて、弱火で煮込めば出来上がる。バナナは消化が良く栄養分が豊富なため、病人には最適だの果物といわれている。また、バナナは、熱を下げるだけでなく、咳止めの効能もあり、そのまま食べても風邪の症状を和らげることが出来る。

ココナツミルクを2リットル!?
●マレーシアの民間療法を紹介しよう。ココナッツミルクを2リットル用意して飲み干すという豪快なものだ。しかし、実際にココナツミルク2リットルを一気に飲むのは余りに辛いので、日本人には、せいぜい、その5分の1の400ミリリットルぐらいが適量かも知れない。ココナツミルクは、ほんのり甘く、どろりとして、栄養たっぷり。滋養に良いことは判っていても、マレーシア人のように2リットルも飲んだら、お腹を壊して、余計に体調を崩しそうな気がする。

ドクターという名前で効きそう

●次は、1885年に薬局の店員が開発、米国で最も古い炭酸飲料を温めた『ホットドクターペッパー(レモン入り)』。商品名に“ドクター”とついているだけで、何だか風邪の予防になりそうな気になる。作り方は簡単、ドクターペッパーを温め、レモンをスライスしたものに注ぐだけだ。レモンを入れた分、飲みやすいが、もともとドクターペッパーの味に癖があるだけに好みがハッキリするかも知れない。ドクターペッパーの成分は20種類のフルーツフレーバーということだが、どの成分が風邪の治療に有効かは定かではないようだ。なお、シンガポールの風邪の民間療法に『ホットコーラにレモンを入れる』というものがあるらしい。

ニンニク入りの『梅干し湯』
●最後に紹介するのは『梅干し湯』。大きな梅干し1個の入った器に、ネギとおろしニンニクを入れて、その上から熱湯を注ぐ。梅、ネギ、ニンニク、それらの組み合わせだけでだけで、風邪の症状を緩和させるような気分になるから不思議だ。ただし、これまで紹介した風邪の民間療法の中では、一番喉に通りにくいかも知れないほど不味いと思われる。従って、『梅干し湯』が苦手な人は、そば湯やつゆの素などを加えるなどの工夫をして飲みやすくすると良いだろう。『梅干し湯』を飲むと体が温まるが、欠点は、おろしニンニクがたっぷり入っているので、自分の息がとてもニンニク臭くなることだ。

2007/11/19

先史時代の生き物の世界一

(先史時代最大の昆虫)
先史時代最大の昆虫は、メガネウラ・モニイというトンボで、約2億8,000万年前に生息していた。化石から、羽を広げた長さが70cmであると考えられる。

(先史時代最大の空飛ぶ鳥)
先史時代最大の空飛ぶ鳥は、巨大なアルゲンタウィス・マグニフィケンスで、600万〜800万年前にアルゼンチンに生息していた。コンドルに似た鳥で、翼の幅は最大で約7.6m、体重が約80kgであると判った。

(最大の飛行動物)
史上最大の飛行動物は、翼を持つ恐竜クエトザルコアトルス・ノルトロピ(“翼のあるヘビ”の意)。1971年に発見された化石の一部は、翼を広げた長さが11〜12m、体重が約86〜113kgであったことを示している。

(史上最大の肉食動物)
ギガノトサウルス・カロリニイは推定体長12.5m、体重8t。約1億1000万年以上前に生息していた恐竜だ。

2007/10/29

風邪の民間療法を紹介
●全国各地から初霜や初雪の便りが届いてきた。気温が低くなり、乾燥した天候になると、風邪を引きやすくなり、体調を崩す人は少なくない。しかし、これから年末にかけて多忙な人は医者に診てもらいにくい。そんな人にお勧めなのが、風邪の民間療法だ。

定番は『たまご酒』
●風邪の民間療法の定番は『たまご酒』。そうと知っていながら、作り方を知らない人は多い。『たまご酒』は、卵1個に砂糖大さじ3杯をよく混ぜ、それに日本酒1合を加え、鍋に入れて中火にかけながら、こまめに混ぜて、透明感がなくなり、とろみが出て白っぽくなったら出来上がり。出来たての『たまご酒』は日本酒の匂いが強いが、実際に口に入れると、“日本酒味のプリン”といった感じだとか。ただし、卵と酒が分離しないように、気をつけて加熱しないと味の保証は出来ない。

ドイツの『ホットビール』
●今度はビールの本場、ドイツの民間療法『ホットビール』。その名の通り、温めたビールを飲む。ビールは、ミネラルもカロリーも十分、昔は滋養・強壮の薬とされていたから効果は大きい。ビールを温めると泡が消え、ほうじ茶のような色になる。実際に、『ホットビール』を飲むと、全部飲むのが辛いほど不味いとか。これならビール好きでも飲み過ぎることはないだろう。『ホットビール』は薬効よりカロリー摂取が目的だ。

イタリアは『ホットワイン』
●ドイツが『ホットビール』なら、イタリアは『ホットワイン』で風邪を治す。作り方は簡単、ワインを温めて、荒びきの黒コショウを入れるだけ。赤ワインの成分にポリフェノールが入り、黒コショウもハーブの一種だから、健康に良いことは判っているが、『ホットワイン』を飲もうとして、グラスに顔を近付けると、コショウの匂いが鼻にしみ、お世辞にも美味しいとはいえない。それでも、飲んですぐに身体がポカポカして汗が出てくる。なお、フランスでは、『ホットワイン』にハチミツを入れる。

ウォッカを温めて飲む
●最後は、『ホット高アルコール』を使用した民間療法。40度以上の高濃度の酒を温めて飲むというものだ。リキュールなどアルコール度数の高い酒を温めて飲むのは世界中で行なわれている。『ホット高アルコール』の狙いは、身体を急速に温めて寝るということに尽きる。ちなみに、ウォッカを温めて飲むと、意外や意外、冷やしたものより抵抗なく飲めるらしい。とはいっても、今週号で紹介した民間療法は下戸や子供には辛いものがある。


2007/10/22

自然災害の世界一
(地滑りによる最悪の被害)
1969年1月18日〜26日に亜熱帯性の暴風雨が引き起こした地滑りによって米・南カリフォルニアでは総額1億3,800万ドル(151億8,000万円)の損害が出た。

(最も多くの死者を出した雷)
1963年12月8日、米メリーランド州エルクトン近くで、ボーイング707ジェット機が雷に打たれ、乗客81人が死亡した。

(干ばつによる最悪の飢饉)
干ばつが引き起こした最悪の飢饉は、1876〜1879年に中国北部で起こったもの。3年続いて雨が不足したのち、推定で900万〜1,300万人が死亡した。

(気候に最も大きい影響を与えた火山の噴火)
地殻変動が起きる大噴火だった1815年のインドネシア・タンボラ火山の噴火は、空を噴煙で覆い、世界の平均気温を3度も下げた。更に “夏のない年”として知られる 1816年につながり、欧州、北米で大量の作物が不作となった。

ことばのルーツ
さまざまな説がある
秋(あき)

『秋』は、四季のひとつで、夏と冬の間の季節。太陽暦では9〜11月、陰暦では7〜9月までを指す。また、二十四節気では立秋から立冬まで、天文学上では秋分から冬至までが『秋』と呼ばれる。『秋』の語源は、空の色が『清明(あきらか)』な時期であるとする説と、穀物などの収穫が『飽き満ちる(あきみちる)』季節から『秋』になったとする説、更には、紅葉などに使われる『紅(あか)』が転じて、『秋』になったという説などがあり、どれが本命か迷うところ。

紅花を染料とする色
●紅(くれない)
『紅』は、鮮やかな赤色、紅色のこと。『紅』の語源は、『紅花(べにばな)』の異名『呉の藍(くれのあゐ)』のことだ。『呉』とは、中国の『呉(ご)』の国のことで、日本では中国一般を意味するこが多かった。『紅』は、紅花を染料とする色を指して、これが色彩名に使われるようになった。
緑の草むらに咲く紅い花
●紅一点(こういってん)
『紅一点』は、多くの男性になかにいるただ一人の女性、異彩を放っている女性を指す言葉だ。『紅一点』は、中国の王安石の詩『詠柘榴』の『万緑叢中紅一点(ばんりょくそうちゅうこういってん)』の句に由来している。万緑は一面の緑、叢中は草むらの中、紅一点は紅色の一輪の花(ザクロ)の意味。つまり、一面の緑の叢に咲く一輪のザクロの紅色の花が本来の意味。

正確な語源は未詳
●黄色(きいろ)
『黄色』は、ヒマワリや菜の花のような色で、三原色の一つ。『黄色』は『黄の色』を表わし、『き』の音だけで色を表している。奈良時代の文献には、まだ『黄』だけの記述や用例はなく、平安時代以降に単独の色として確立されたものと推定されている。『黄』の語源には多くの説があり、どれが本命か判らないが、奈良時代に『黄金』は『くがね』という形で用いられたことから、『きん(金)』を語源とする説や、草木染めなどから出た言葉として『木(き)』を語源とする説、更には、落葉樹の『木(き)』から出来た言葉であるという節が有力と考えられている。また、そのほかには、飾り気がない色の意味の『生(き)』からとする説や、糞色の意味で『くそ』の『く』といった説などがあるが、いずれも決め手に欠けている。

2007/10/15

当選倍率は4.7倍
●10月5日、東京マラソンの抽選結果が電子メール及び郵便で、全参加希望者に送られた。当選者はフルマラソン2万7,500人、10キロ5,500人で、全体の当選倍率は4.7倍だった。東京マラソンの開催日は来年2月17日(日)、前回は大雨のなか、170万人の大観衆に元気をもらったランナーたちが新宿、品川、銀座、日本橋、浅草など“江戸”の目抜き通りを駆け抜けたが、来年もこの光景が再現される。今週は9月24日号に続いて、世界5大メジャー市民マラソンの話題に触れよう。

高橋尚子が世界最高記録
●前回紹介した3つのマラソンは、いずれもボストン、ニューヨーク、シカゴと米国の3つの都市で行なわれた。今週号は5大メジャーマラソンの残り2つを紹介しよう。4番目は1974年から始まったベルリンマラソンだ。毎年9月に行なわれ、フルマラソンには約3万人が参加する。制限時間は6時間15分、ほぼ平坦なコースで、世界最高記録を狙うランナーが挑戦、日本人では高橋尚子が2001年に当時の世界最高記録2時間19分46秒で優勝している。また、このマラソンはプロのランナーの出場料と賞金が世界一高額といわれ、超一流ランナーの参加も多い。なお、日本人市民ランナーの参加者は100人足らず。

市民が主役のマラソン
●5大メジャーマラソンの最後はロンドンマラソン。ロンドンマラソンは、1981年以降、毎年4月に開催される大会で、通常の大会と違って、巨大なスポーツの祭典としての色合いが濃い。そもそも、ロンドンマラソンは、オリンピックの金メダリストで、スポーツジャーナリストのクリス・ブラッシャー氏が企画・創設したもので、『マラソンを市民の手に』という発想から生まれた。定員は3万5,000人、制限時間はなし。応募者が10万人を超えるため、実際には4万人以上のランナーが参加する。外国人枠は3,000人、これを獲得できないとロンドンの街を疾走することは出来ない。

健康診断書が必要なパリ
●番外は毎年4月に開催されるパリマラソン。5大メジャーマラソンから漏れるものの、花の都パリの観光コースを颯爽と駆け抜けることが出来るとあって、人気は年々高まり、開催半年前には定員の3万5,000人を突破する。制限時間は5時間45分とハードルは高く、初心者ランナーが観光がてらに完走出来るようなレースではない。また、フランス陸連の規定により、パリマラソンに出場するランナーは健康診断書の提出が義務付けられており、安全面での配慮が感じられる。

2007/10/5

ことばのルーツ
明暗示す『明か』と同じ語源
●赤(あか)
『赤』は血のような色、その系統色を指す。『赤』の語源は明暗を示す『明か(あか)』と同一だ。『赤』には『明らか』などの意味があり、更に、『赤っ恥』や『赤の他人』などのように、『全く』や『すっかり』などの意味に使われることもある。赤い色を表す言葉に『朱(あけ)』があるが、言葉の響きから『赤』と語源は同じと見られる。なお、『赤』は、『大』と『火』を組み合わせて作られた漢字で、『燃え上がる炎の色』を表わしている。
ハッキリしたさまを表わす

●白(しろ)
 『白』は色の一種。雪や塩のような色を指す。枕草子の、『春はあけぼの やうやう“しろく”なりいく』の『しろく』は、明るくはっきりした様子を表している。また、『著しい』は、元来、『いちしろし』といい、『いち』は『いと』同様『非常に』という意味で、『しろし』はハッキリしているという意味だった。『目印』の『しるし』もハッキリした様子を表わしている。つまり、白の語源は、ハッキリしたさまを表す言葉、『しろし』、『しるし』に通じているわけだ。

正確な語源は未詳
●青(あお)
『青』は晴れ上がった空のような色を指す。『青』の語源だが、旧カナは『アヲ』で、『藍(アヰ)』ないしは『藍色(アヰイロ)』が変化したとする説や、空の色に見立てて『仰ぐ(アヲグ)』が変化するという説があるが、正確な語源は未詳だ。今でも、『青』は『青葉』のように緑色を指すが、古代は青や緑、紫の他にも多くの色を含んでいた。また、『青』は『青二才』のように、未熟なものを指す言葉の接頭語としても用いられている。
花札の手役のひとつ
●黒(くろ)
『黒』は色の一種、墨や木炭のような色で、光を吸収し、暗く感じられる色。『黒』の語源は未詳だが、『暗い(くらい)』、『暮れる(くれる)』などと関わりが深い言葉だ。平安時代の辞書『和名抄』に、水底に淀んでいる黒い土を意味する『涅(くり)』を『和名久理 水中黒土也』と記述しており、すでに、『黒』が現在使われているような黒色の意味で使われていた。また、古代に、『黒色』を示していた『烏(ぬば)』という言葉も、『沼(ぬま)』と同じ語源で、『泥』という意味があった。古代は土の色が、色の名前に直結していたことが珍しくなかったようだ。


自然の世界一
(最も深い谷)
チベットのヤルン・ツァンボ峡谷は、深さが平均5,000mある。最も深いところは5,382m。これは、米・アリゾナ州にある峡谷、グランドキャニオンの3倍以上の深さである。

(最も長い地溝帯)
東アフリカ大地溝帯は長さが6,400kmあり、幅は平均50〜65kmある。谷の端を囲む断層崖(地層がズレて出来た崖)の高さは平均600〜900m。この地溝帯はヨルダンから始まり、アフリカ南部のモザンビークへと伸びている。

(噴気孔の最高温度)
噴気孔(ガスなどが吹き出る火山の割れ目)の最高温度は、1996〜97年、北海道沖の千島列島(クリル諸島)の択捉島にあるクドリャブイ火山の中央部分で記録された941度。

(最大の活火山)
米・ハワイ州のマウナロア山は海抜4,170m、幅広いなだらかなドームをしている火山。長さは120km、幅は50kmで、最後に噴火したのは1984年。4万2,500立方キロある体積の84.2%が海水面下に位置する。

2007/10/1

身体の現象の世界一
(最も長く続いたしゃっくり)
チャールズ・オズボーン(米)は1922年、食用ブタの体重を計ろうとした時、しゃっくりを開始。そのしゃっくりは68年後の1990年2月のある朝まで続いた。その間、彼は普通の生活を送り、妻との間に8人の子をもうけた。

(最も長く続いたくしゃみ)
ダナ・グリフィス(英)は、1981年1月13日にくしゃみをし始め、最初の365日間に約100万回のくしゃみをした。くしゃみの出ない日を迎えたのは978日後の1983年9月16日だった。

(最もうるさいいびき)
カレ・ウォルカート(スウェーデン)は睡眠時無呼吸症候群を患い、1993年5月24日に93dBのいびきの最高音量を記録。

(傷をつけずに取り出された最大の腫瘍)
傷をつけずに取り出された最大の腫瘍は、1991年10月に米・スタンフォード大学メディカルセンターで敵出された卵巣の多発性嚢胞(水の入った袋がたくさん出来てしまう病気)。直径1m、重さは137.6kgあった。

2007/9/24

大人気の東京マラソン
●2007年2月18日、日本市民マラソン史上、最も規模の大きな『東京マラソン』が開催された。参加定員は10キロ5,000人、42.195キロのフルマラソンは2万5,000人の合計3万人。初回となった昨年は9万5,044人、2回目となる2008年は初回を大きく上回る15万6,012人がエントリーした。東京マラソンのボランティアも募集中だが、その人数は1万2,000人、ボランティア以外のスタッフを含めると2万人以上になるのはほぼ確実だ。いずれにしても来年2月18日に東京のど真ん中を走ることが出来るのは10キロ、フルマラソンを含めて3万人だけで、多くの人が涙を飲む。なお、抽選結果は10月初めに当選者に通知される。

世界最古の都市型マラソン
●『東京に大規模な市民マラソンがないのはおかしい』という市民ランナーの要望に応えて、石原都知事の決断で開催されたのが東京マラソンだ。世界には5つのメジャーな市民マラソンが存在し、東京もその仲間入りを目指している。都市型市民マラソンで一番歴史が古いのは、『心臓破りの丘』で有名なボストンマラソン。このマラソンは、毎年4月に米国マサチューセッツ州ボストンで開催されている。1897年が第1回だが、オリンピックを除くと現在開催されているマラソン大会では最古の歴史を持つ。市民ランナーの制限時間は6時間、参加者は2万人前後。ボストンマラソンの救護、エイド、計測体制が多くの市民マラソンのモデルになっている。

200万人がランナーを声援
●次に歴史が古いのが米国のニューヨークシティ・マラソンで、1970年から毎年4月に開催されている。第1回はわずか127人の参加者に過ぎなかったのが、制限時間を設けなかったのと、女子にマラソンの門戸を開放したことで、人気に火がついて、老舗のボストンマラソンを凌ぐまでになった。ニューヨークシティ・マラソンの参加者は約3万8,000人、うち日本から500人近くが参加する。200万人ともいわれる沿道の応援は凄まじく、ランナーは鳥肌が立つほどの感激に包まれてゴールする。

賞金稼ぎが集まるレース
●3番目に古いのは、米国イリノイ州でシカゴで毎年10月に開催されるシカゴマラソン、第1回は1977年に行なわれた。平坦なコースで記録が出やすく、賞金目当てにエントリーするエリートランナーは少なくない。参加者は約4万人、制限時間は6時間とやや緩めだ。なお、5大マラソンには入らないが、12月にハワイで行なわれるホノルルマラソンも日本人の参加で賑わう人気マラソンだ。


人体の世界一

(最も長い細胞)
人体で最も長い細胞は“運動ニュートロン”(刺激を伝える細胞)。長さは1.3mぐらい。細胞体は脊髄の下の方にあり、軸索(神経の棒のような部分)が脊髄から足の親指まで電気信号を伝える。

(最も長い記憶を持つ細胞)
人体で最も長い記憶を持つ細胞は“リンパ球”(免疫反応を担う白血球の一種)。リンパ球は人体が誕生してからずっと戦ってきた病気の記憶を代々、受けついでいる。

(最もたくさんある細胞)
人間の身体には約300億個の赤血球があり、血液1リットル当たり50億個含まれている。赤血球は骨髄で作られ、全身を巡って酸素と二酸化炭素を運ぶ働きをする。

(最大の筋肉)
名前のついている人体の筋肉639種類の筋肉のなかでもっとも大きいのは大臀筋。太ももを伸ばす働きをする。

(最も活動的な筋肉)
目の筋肉は、一日に10万回以上動くと考えられる。なお、急速眼球運動の多くは夢を見ている間に起こる。

2007/9/17

水分を取って体温上昇防ぐ
●東日本は秋の気配を感じるようになったが、西日本ではまだ厳しい残暑が続いている。9月だからといって、油断すると熱中症でダウンしかねない。さて、今週号は熱中症予防の第5条から紹介しよう。第5条は『失った水と塩分取り戻そう』。人は気温が30度以上の環境では、汗を出して体温を調節する。一般の人でもランニングするだけで、100ワット電球10個分の熱が発生するので、汗を出して体温が上がらないようにするわけだ。汗と一緒に体から塩分やミネラル分も失われるため、0.1〜0.2%の食塩と糖分を含んだものやスポーツドリンクを飲んで、熱中症にならないよう予防したいものだ。

体重の変動をチェックする
●第6条は『体重で知ろう健康と汗の量』。毎朝、起床時に体重を測ると疲労の回復状態や体調のチェックに役立つ。また、運動の前後に体重を測ると、運動中に汗などで失われた水分量が求められる。体重の3%の水分が失われると運動能力や体温調節能力が著しく低下するので、運動による体重減少率が2%を超えないように水分を補給しよう。ちなみに、体重60キロの人は1.2キロ、70キロなら1.4キロ以上体重が減らないようにするのが目安だ。気温が高い時に、こまめに水やスポーツドリンクを補給することが熱中症予防の王道といって良いだろう。

白い服で輻射熱を防ぐ
●第7条は『薄着ルックでさわやかに』。ダイエットのためと、真夏にトレーニングウェアの上にサウナスーツを着込んで走ったりする人を見かけるが、自殺行為に等しい。衣服を着たり脱いだりして、人は体温調節をするが、出来たら含気性、通気性、吸水性のある衣服を着ることを勧めたい。また、太陽の輻射熱を防ぐため、白い服を着ることも熱射病予防対策になる。ちなみに、中近東の砂漠で行動している人が、頭から足の先まで白い衣服で覆うのは輻射熱の侵入を防ぐためだ。

体調が悪い時は運動しない
●最後の8条は『体調不良は事故の元』。人は体調が悪いと体温調節が鈍るため、熱中症にかかりやすくなる。従って、体が疲れている時や熱が出ている時、下痢をしている時などは、気温が高いなかでの運動は避けるべきだ。また、体力のない人、肥満の人、暑さになれていない人も運動を避けてもらいたい。特に、肥満の人は一般の人と同じ運動をしてもエネルギー消費量が大きく、熱の発生も多くなり、皮下脂肪が熱の放散を妨げるため、熱が体に溜まりやすくなる。下痢の人は脱水傾向があるため、真夏の運動はご法度だ。

2007/9/3

9月中旬まで厳しい残暑
●9月に入ったが、気象庁によると、『今年は9月中旬まで厳しい残暑が残る』とか。つまり、まだ熱中症の危険が残されており、注意が必要だ。今週号でも、熱中症予防8ヵ条を紹介しよう。なお、先週号と一緒に読んでいただくと、熱中症についての理解が深まろう。

熱射病は冷やして救急処置
●第2条は『あわてるな、されど急ごう救急処置』。熱中症では予防が大切だが、気がついた時にかかっているのが熱中症。万が一の事態に備えて、救急処置を覚えていても決して損ではない。
・熱失神・熱疲労…涼しい場所に運び、衣服を緩めて寝かせ、水分補給をすれば通常は回復する。足を高くして、手足を抹消から中心部に向けてマッサージするのも有効。吐き気や嘔吐で水分補給が出来ない時は病院に運び点滴を受けることが必要になる。
・熱けいれん…通常、0.9%の生理食塩水を補給すれば回復する。
・熱射病…死の危険のある緊急事態。体を冷やしながら集中治療の出来る病院へ速やかに運ぶ必要がある。いかに早く体温を下げて意識を回復させるかが重要になってくるが、皮膚を直接冷やすより、濡れタオルをあてて扇ぐ方が、気化熱による熱放射を促進するので効率が良い。また、頚部、脇の下、大腿部の付け根などの大きい血管を直接冷やすのも効果的だ。

湿度が高いと危険性増す
●第3条は『無理な運動はとっても危険』。熱中症の発生には気温、湿度、風速、直射日光などが関係する。これらを総合評価する指標がWBGT(湿球黒玉湿度)で、同じ気温でも湿度が高いと熱中症の危険性が増す。また、運動強度が強ければ強いほど、体内の熱の発生も多くなる。従って、気温が高く、湿度が高い時の運動は避けた方が良いだろう。なお、1970年から2005年の36年間で205件の死亡例が新聞報道されているが、一番多かった運動種目は野球、次いで登山、マラソン大会の順になっている。性別では男性が圧倒的に多く、若年層が大半だった。

暑さになれるまでは控えめに
●第4条は『急な暑さは要注意』。暑熱環境での体温調節能力には、“暑さへのなれ(暑熱順化)”が関係する。熱中症事故は、スポーツ合宿の初日に多く起こっており、暑さになれるまでは控えめに運動するようにしよう。ただし、体が暑さになれてくると、汗の量が増えるので、水分と塩分を多めに摂ることが肝要だ。また、気温の高い時は運動量を調節することも熱中症予防の常識だ。



ことばのルーツ

しきりに瞬きする
●まじめ
『まじめ』は、真剣であること、本気であること、誠実であることの意味。『まじめ』の『まじ』は、『まじろぐ』の『まじ』と同意で、しきりに瞬きするさま、また、じっと見つめるさまを表す『まじまじ』も、元来、目をしばたかせるさまを表していた。『まじめ』の『め』は、『目』の意味。つまり、『まじめ』は、緊張して目をしばたかせるような真剣な顔つきから、本気であることや、誠実なさまを表すようになった。

一定の場所から動かない
●頑張る(がんばる)
 『頑張る』は、困難を乗り越え、努力してやり通すことを指す。『頑張る』は江戸時代からある言葉で、漢字は当て字だ。『頑張る』の語源は2通り。まずは、『眼張る(がんはる)』が転じて『頑張る』になったとする説で、『目をつける』や『見張る』という意味から、『一定の場所から動かない』という意味に転じ、更に転じて現在の意味になったとする説だ。もうひとつは、自分の考えを押し通す意味の『我を張る』が転じて、『頑張る』になったとする説もある。

歯と歯が狭い!?
●あくせく
『あくさく』は、目先のことにとらわれ、気ぜわしくなるさま、心の狭いさまを指す。『あくせく』は、漢語『齷齪(あくさく)』が音変化した言葉で、『あくせき』、『あくせい』などの語も生じた。なお、『あくさく』から『あくせく』への音変化は、『急く(せく)』からの類推と見られる。漢語『齷齪』の本来の意味は、歯と歯の間が狭いことで、そこから心の狭いさまを意味するようになり、やがて、気ぜわしくするさまを表すようになった。

花札の手役のひとつ
●我慢(がまん)
『我慢』は堪え忍ぶこと、辛抱することを指す。『我慢』は、仏教語の七慢のひとつで、サンスクリット語“mana”の漢訳。仏教で『慢』は、思い上がりの心を意味し、その心理状態を7つに分けたのが『七慢』だ。その中の『我慢』は、自分に執着することから起こる慢心を意味し、『高慢』、『驕り』、『自惚れ』などと同義語だった。そこから転じて、『我慢』は『我を張る』、『強情』などの意味で使われるようになった。さらに、強情な態度は人に弱みを見せまいと耐え忍ぶ姿に見えるため、近世後期頃から、現在使われている『我慢』の意味になった。

2007/8/27

死亡事故につながる熱射病
●日本中で猛暑が続き、不幸にも熱中症が原因で、老若男女を問わず、亡くなられた人が多く出ている。熱中症は、『暑熱環境で発生する障害』の総称で、@熱失神、A熱疲労(熱ひはい)、B熱けいれん、C熱射病…などに分類出来る。なかでも、もっとも重く死亡事故につながるのが熱射病だ。熱射病による死亡事故は、かつて軍隊や炭鉱、製鉄所などで問題になったことがあったが、労働環境が著しく改善したことで無くなったものの、それに替わって、スポーツによるものが多くなっている。

熱中症予防8ヵ条
●スポーツによる熱中症事故は適切な予防措置さえ講ずれば、容易に防ぐことが出来る。熱中症にかかると、その後しばらくスポーツ活動を休まざるを得なくなり、かえって、トレーニング面ではマイナスになる。そもそも暑熱という環境のもとで人間の体が活動するのに無理があり、トレーニングの質が低下するうえに消耗が激しく、効果も上がりにくくなる。従って、熱中症を予防することは、効果的なトレーニングを進めることにも通じる。ここで、日本体育協会・スポーツ活動における熱中症事故予防に関する研究班がまとめた『熱中症予防8ヵ条』を何週かに分けて紹介しよう。

知って防ごう熱中症
●第1条は、『知って防ごう熱中症』。まず、熱中症の種類と症状を知るのが肝心だ。
・熱失神・・・皮膚血管の拡張によって血圧が低下し、脳血流が減少して起こる。そのため、めまいや失神などが見られる。顔面そう白、呼吸回数の増加、唇の痺れなども見られ、脈は速くて弱い。
・熱疲労・・・大量の汗をかき、水分補給が追いつかず脱水が起こり、熱疲労の原因となる。脱水による症状で、脱力感、倦怠感、めまい、頭痛、吐き気などが見られる。マラソンなどで、ランナーがゴール前でふらふらするのが熱疲労。
・熱けいれん・・・大量の汗をかき、水だけを補給して血液の塩分濃度が低下した時に、足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんが起こる。熱暑の環境下で長時間の運動をして大量の汗をかく時などに起こり、最近ではトライアスロンなどで報告されている。
・熱射病・・・体温が上昇して、中枢機能に異常をきたした状態で危険だ。意識障害(応答が鈍い、言動がおかしい、意識がない)が特徴。頭痛、吐き気、めまいなどの前駆症状やショック状態なども見られる。また、全身臓器の血管がつまって、脳、心、肺、肝、腎などの全身の臓器障害を合併することが多く、死亡率も高くなる。


ことばのルーツ

中国語が語源
●ペテン師
『ペテン師』は、人を騙すのが巧みな人、詐欺師を指す。『ペテン師』の“ペテン”は、詐欺を意味する中国語“bengzi”が訛って出来た言葉だ。文献を見ると、日本では明治初期から用例が見られる。最初は、『ペテンをする』というように用いられたのが、今では、『ペテンに掛ける』というような使われ方が多くなった。

秋に行う商行為
●商い(あきない)
 『商い』は、売買すること。商売。売り上げそのものを指す。古くは、商いは『あきなひ』で、動詞は『あきなふ』。商人を『あきひと』と言った。そのことから、『あきなふ』は『あき』と『なふ』で構成されていることが想像出来よう。なお、『なふ』は『おこなふ(行う)』や『おぎなふ(補う)』などの『なふ』と同じで、動詞を作る接尾語。『商い』の語源は、農民の間で収穫物や織物などを交換する商行為が秋に行われたことから『秋なふ(秋なう)』がやがて、『あきない』になったというのが定説になっている。一方、何かを買い求めたり、何か別のものを代償として手に入れる意味の『購う・贖う(あがう・あがなう)』と語源が同じとも考えられ、『秋』説が正しいとは断定出来ないようだ。

権力者の花押を指す
●お墨付き(おすみつき)
『お墨付き』は、権力や権威を持つ人が、他の人に与える許可や保証のこと。時代劇でしばしば出てくるように、『お墨付き』は、室町時代や江戸時代の封建時代に、将軍や大名から臣下に与えた領地を後日の証拠として保証・確認する文書を指した。その文書が『お墨付き』と呼ばれる由来は、権力者の署名や署名を図案化した『花押』(かおう)が、墨で書かれていたことに由来する。

花札の手役のひとつ
●ピカイチ
『ピカイチ』は、傑出して優れていることを指す。そもそも、『ピカイチ』は、花札用語で手役のひとつのことだ。その手役とは、初めに配られた7枚の手札のうち20点の札が1枚だけで、残りの6枚が全てカス札の場合、同情点を40点ずつもらえる役のことである。花札用語で、20点札を『光り物(ピカ)』といい、カスだらけのなかで20点札が目立つため、この役が『光一(ピカイチ)』と呼ばれ、それが転じて『抜きん出る』という意味になった。

2007/8/13

誰でも出来る夏バテ対策伝授
●関東地方は梅雨明けが8月にズレ込んだ。しかし、いざ梅雨が明けると、昼間は連日33〜34度まで気温が上がり、肌を灼くような暑さで疲労困憊してしまう。また、夜は夜で25度を超える熱帯夜が続き、なかなか寝つけないため、夏バテに悩んでいる人は少なくないはずだ。そのような人に向けて、夏バテ対策を伝授しよう。

クーラーを上手に使う
●夏バテを克服するカギは、熱帯夜でも眠ることが出来るかどうか。というのも、夏バテは、『暑い夏に体力が奪われている状態』であり、睡眠は夏の暑さによって失われた体力を夜のうちに蘇らせる特効薬といえるからだ。とはいっても、汗が体から浮いてくるような熱帯夜に寝つけないのも事実だ。肝心なのは、睡眠をとる寝室を快適な温度にすることに尽きる。もちろん、熱帯夜にクーラーなしで簡単に寝つけるような人は少ないだろう。しかし、人間は睡眠中に体温が下がる習性がある。そのような状態で、クーラーをつけたまま寝ると、今度は寒くなって風邪をひきかねない。寝る前に部屋を十分に冷やしておき、眠る時にクーラーを切るとか、タイマー機能を上手に利用することをお薦めしたい。クーラーを上手に使いこなせれば暑い夏は乗り切れる。

風を直接体にあてない

●クーラーをつけて床に就くのは心地良い睡眠を得るための方法だが、避けたいのは、直接クーラーの風を体に当てること。クーラーの風を直接体に当てたままだと、表面の熱が奪われ続け、体温が下がる。そうすると、自らの体温を保とうという本能が働いて、寝ている間動き回ることになり、かえってスタミナが奪われ、寝ていても体を疲れさせてしまうことになりかねない。

就寝前の風呂と運動も有効
●暑いからといって冷たいシャワーに頼る人は少なくないが、床に入る前に入浴をするのも眠りには効果的だ。そもそも、人間の体は、一度暖まると眠くなる習性を持っている。しかし、床に入る前に入浴すると、汗がたくさん出て、かえって気持ち悪くなるという人は、半身浴で汗をたくさんかく前に浴室から出るのがいいだろう。軽い運動も人間の体を温める働きを持っているので、適度な運動はお薦めだ。軽い運動は、汗で筋肉中の乳酸などの疲労物質も排出出来て血流も良くなり、更に胃腸の働きも活発になるので、床に就く前に、軽くラジオ体操などをしてはどうだろう。また、寝ゴザや竹シーツを使って寝るのも心地よく眠るための方法。寝ゴザや竹シーツは体と布団の設置面積を減らして体感温度を下げる効果があるからだ。


ことばのルーツ
誤った表記が定着
●ゴキブリ
『ゴキブリ』は“ゴキブリ目”に属する昆虫の総称で、『御器噛り(ごきかぶり)』が転じた言葉。『御器(ゴキ)』は食物を盛るための“お椀”のことで、“噛り(かぶり)”は“かぶりつく”など“かじる”という意味。『ゴキブリ』はお椀までかじることから、その名がついた。本来、『ごきかぶり』だったのが、岩川友太郎氏が著した『生物学語彙』(1884年刊)のなかで、『ゴキブリ』と間違った振り仮名がつけられ、松村松年氏の『日本昆虫学』(1898年刊)でも、『ゴキブリ』と誤表記されたことから、これが標準和名として定着した珍しい例である。

海外でも100本の足
●ムカデ(百足)
 『ムカデ』は“唇脚綱の節足動物”のうちゲジ類を除いたものの総称。漢字では『百足』と書く。『ムカデ』の語源に決め手はないが、『百手(ももがて)』、『百数多手(ももいかて)』など、漢字の『百足』に近いという説が有力。また、手が向かい合って生えていることから“向手(むかいで)”や“対手(むかふて)”が転じて、『ムカデ』になったとする説もある。なお、漢字の『百足』は中国語で、日本でも当て字として用いている。また、ムカデは英語で“centipede”、この語源はラテン語で、『百本の足』という意味だとか。

ナメは滑らかが語源
●ナメクジ
ナメクジは、“腹足綱有肺類ナメクジ科”の軟体動物。虫ではなく陸生巻貝で、殻は退化してなくなった。“なめくじら”、“なめくじり”、“まめくじり”ともいう。『ナメクジ』の“なめ”は滑らかに移動する姿から“滑(なめ)”の意味が有力、また、舐めるように這うことから、『舐め(ナメ)』を語源とする説もある。また、『ナメクジ』の“クジ(クヂ)”は、『ナメクジ』が植物の上を通ると、えぐられたような跡が残ることから、『あける』、『えぐる』と同意の『くじる』が語源とする説もあるものの、正確なところは判らない。

目で見られない動物
●ミミズ
『ミミズ』は“貧毛綱の環形動物”の総称。体は細長く、多くの環節から成っている。『ミミズ』には目がないが、光を感じる細胞があり、暗いほうへ這っていく習性がある。目で見ることが出来ない動物という意味から、『メミズ(目不見)』が転じて『ミミズ』と呼ばれるようになったようだ。また、『ミミズ』は土の中に棲み、日の光を見ないため、『ヒミズ(日見ず)』が転じたという説もある。

2007/8/6

知恵を使い被害を抑える
●気象庁は東海地震の発生を監視している判定会議で、『静岡県中部の地域内で地震活動レベルがやや高い状態になっている』との見解をまとめた。更に、『直ちに東海地震に結びつくとはいい難いが、今後、注視していく必要がある』とも付け加えた。自然現象である地震を完全に防ぐことは不可能だが、人間の知恵を駆使すれば、被害は最小限に押さえることは出来る。今週号も各地の地震に関する言い伝えを紹介しよう。

予兆及び前兆をキャッチ
●まずは、静岡、愛知など東海地方の地震に関する言い伝えを紹介しよう。歴史的に見て、この地方も大地震に見舞われた歴史が多く、言い伝えには経験則や知恵が盛り込まれている。

・異常に暖かいと地震が来る…異常気象が起っている時は、地震が起きやすいという経験則から生まれた言い伝え。

・雉(キジ)は春に鳴くもので他の時に鳴くと地震が来る…春に鳴くキジが、他の季節に鳴くのは自然環境に何かしらの変化が起こっている予兆。

・春秋の地震は弱いが、夏冬の地震は強い…過去の経験からの比較から出た言い伝え。関東大震災はまだ残暑の暑い盛り、阪神淡路大震災は1月に発生している。

高台と地盤の固い場所に避難
●地震の言い伝えで、全国各地にあるのは、『地震が来たら高台へ逃げろ』と『地震が起こったら竹藪に逃げろ』。高台へ逃げるのは地震のあとに起こる津波の被害から免れるため、竹やぶは竹の根で地盤が安定しているので避難するには最適の場所ということだろう。

動物の動きを観察する

●最後に西日本の言い伝え。自然現象に敏感な動物などの動きを観察していれば、地震の予兆を察知出来る。

・するめが多くとれた時は地震に気をつけろ…1946年(昭和21年)12月21日に発生した昭和南海地震の時がそうだった。

・ヘビは地震の前に樹に登って避難する…地下に棲息するヘビが木に登るほど異変が起こっているという予兆。ネズミやモグラも地震に敏感といわれる。

・ネコは地震発生前に家から戸外に飛び出る…これも動物が自然現象の異常を予知する行動。

・大地震のあと、沢山の海鳥が群れて飛んできた…津波襲来を示唆する現象。

・地震の前に井戸が枯れたり、濁ったりした…井戸が枯れたり、濁ったりするのは地盤や地層に何かしらの変化が起こっている予兆。地震の前後に温泉が枯れたりする現象なども報告されている。

2007/7/23

地震に関する言い伝えを紹介
●7月16日、新潟県中越沖を震源とする強い地震が発生、柏崎市、長岡市、刈羽村、長野県飯綱町で震度6強を観測した。『忘れた頃にやってくる』のが地震などの災害、今週号では地域を限定せず、地震に関する各地の言い伝えを紹介しよう。

欲を捨てて懸命に逃げる
●まずは、北海道と東北の地震に関しての言い伝えから。経験則に基づいた言い伝えは説得力があり、耳を傾ける必要があるのはいうまでもない。
・地震雲が空に出たらその何日後かに地震がくる…地震発生への警戒を促す前兆現象を示すもの。
・地震直後、海鳴りがしたら避難する…津波による被害から逃れるための教訓。昭和8年の三陸大津波時に古老が触れ回っていた。
・地震が来たら山に避難しろ…津波からの被害を防ぐために高台に避難するのが一番。
・津波と聞いたら欲を捨てて逃げろ…津波と聞いたら、何も考えず一目散に逃げる。
・避難する時は、川沿いを逃げると危険…津波は海だけでなく、川にもやってくるので、避難する際には川沿いを避けろという教訓。
・地震がある時、キジが鳴けば津波が来ない…地震のあとにキジが鳴くか鳴かないかが問題。キジが鳴けば津波は来るし、鳴かなければ津波は来ないという前兆現象を示唆したもの。

動物が地震の前兆をキャッチ
●次は関東地方の言い伝え。大地震を引き起こす要因が伝えられるだけに、油断は出来ない。
・地震の時は、竹やぶに逃げろ…地震のときは根が強く張っている竹やぶに逃げるのが安全。この言い伝えは全国各地にある。
・なまずが地下を動き回ると地震が起こる…一般的な言い伝えだが、なまずは微かな振動をキャッチする能力を持っている。実際に、防災用になまずを水槽に入れて観測している地方自治体もある。
・地震の前には魚が跳ねる(魚の種類は問わない)…地震の前兆現象。漁師の経験則から生まれた言い伝え。
・地震の時は表戸を開けろ…木造家屋は揺れが激しいと家屋が歪み、戸の開閉が出来なくなるため、避難路を確保する目的でまず表戸を開ける。
・ねずみが騒ぐと地震が来る…地震の前兆現象に、動物たちが移動することがある。関東大震災の時には、ねずみが一般家庭から消えたとの報告がある。もぐらも地震の前に巣穴から逃げ出すとか。
・巽(たつみ)の風はよくない…関東大震災の時に、巽の方向(東南)の方向に入道雲があったことを受けた言い伝え。

2007/7/16

地震と大雪のダブルパンチ
●今週号は、総務省消防庁がホームページに掲載している、日本中で古くから伝わる自然災害や火災にまつわる『言い伝え』紹介の第2弾。科学的な根拠は乏しくても、ハッとさせられることが多く、謙虚に耳を傾けたいところだ。まず、今週は新潟県から始めよう。言い伝えの件数は7件と少ないものの、新潟県は地震と大雪にまつわるものが目立つ。最初の言い伝えは、『地震の後に大雪がくる』。2004年の中越地震のあとに大雪とダブルパンチの災害に遭ったのは記憶に新しく、この言い伝えは無視出来ない。次は、雪崩の危険な場所を通行する時の、『日頃信仰する川井の愛染様を念じて大きく拍手を打ってから通る』。雪山での大きな物音は雪崩を誘発することがあるため、まずは大きく拍手を打ってから、雪崩が起るかどうか確かめて、通行するということだろう。これも生活の知恵だ。

洪水被害から命と財産を守る
●台風銀座といえば、室戸岬がある高知県を思い浮かべる人は少なくないはず。言い伝えは28件、もちろん台風関連は他の都道府県に比べて多い。『風雨の激しい時には、逃げてはならぬ。怪我のもと』は四万十市の言い伝え。台風被害から安全に非難するための心得だ。『畳でも2、3時間は一人くらいは乗れるもの』も四万十市の言い伝え。水害時には、畳の上にいれば、2、3時間はその場をしのげるというものだ。最後に、洪水時の知恵、これも四万十市の言い伝えだ。『タンス、戸棚等の胴は、うつぶせに置く』、仰向けに置くと、中に泥土が詰まって、後日洗うに困難するため、タンスや戸棚はうつぶせに置くという経験則だ。

超豊漁年の翌年に大地震
●最後は岩手県の言い伝え、合計件数は20件だ。岩手県は地震と津波に悩まされた歴史があり、それらに関連するものが多い。なかでも代表的なのは、『低いところに住家を建てるな』で、津波からわが身と財産を守るための基本だ。『緩慢な長い大揺れの地震があったら、少なくとも1時間は警戒せよ』、これも津波被害から身を守る教訓、地震が起った後の津波に注意ということ。科学的な根拠はないが、『超大漁の翌年には大津波がくる』という言い伝えが野田村にある。具体的には、@大正11年の大漁⇒関東大震災(大正12年)、A昭和7年の大漁⇒昭和三陸大津波(昭和8年)がある。昭和三陸大津波の際には、魚群が岸に押し寄せ、スルメイカが大量に波打ち際に押し上げられたという。関東大震災については、野田村より被災地が離れているが、単なる偶然と片付けることは出来まい。



ことばのルーツ
長い形をした魚
●うなぎ
『うなぎ』は“ウナギ目”の魚、細長い円筒形をしている。成魚は川や湖に棲息しているが、産卵及び孵化は海で行われる。『うなぎ』は、『むなぎ』が転じたことばで、『万葉集』には『むなぎ』の記述があり、古くから馴染みの深い魚といえる。『むなぎ』の語源は諸説あるが、『む』は『身』、『なぎ』は『長し(長い)』からで、『身の長い魚』ということになる。ちなみに、『あなご』の『なご』も『長し』が語源とされている。他に、胸が黄色いので、『胸黄(むなき)』が変化して『うなぎ』になったとする説もある。

蒲の穂に似ていたのが理由
●蒲焼(かばやき)
うなぎといえば『蒲焼』が食べたくなる。『蒲焼』は、開いて骨を除いたうなぎや穴子などを串刺しにし、醤油や味醂などを合わせたタレをつけて焼いたもの。『蒲焼』の語源で有力なのは、昔は魚を開かずに竹串にさして丸焼きしていたが、その形が『蒲の穂(がまのほ)』に似ていたため、『がま焼き』となり、それが訛って『蒲焼(かばやき)』になったとするものだ。他には、@焼き上がった『蒲焼』の色や形が、『樺の木(かばのき)』に似ていることからとする説、A香りの良さから『香疾(かばや)』と呼ばれ、転じて『蒲焼』になったとする説、B『蒲鉾焼き』が略され、『蒲焼』になったとする説…などがある。

出出虫が転じたことば
●でんでんむし
『でんでんむし』は、カタツムリの異名。『でんでんむし』は『出出虫(ででむし)』が変化した語だ。つまり、『ででむし』は、『出る』の命令形『出よ』、『出ろ』の意味で、『出ない』を意味する『出ん』ではない。子供たちが『ででむし』といえず、『でんでんむし』というようになったというのが語源とされる。

笠の形した螺旋状の巻貝
●かたつむり
『かたつむり』は、陸生有肺類巻貝。雌雄同体。蝸牛。でんでんむし。頭部に2対の触角があり、長い方の先端に目がある。『かたつむり』の“かた”は、『笠に似た貝』、『笠を着た虫』の意味で『笠』が語源。また、『かたつむり』の『つむり』は、『つぶら』、『つぶり』、『つぶろ』と同様、貝の呼称で、丸みをもった渦巻き状のものをさすようだ。『かたつむり』は古くは『かたつぶり』と呼ばれていたのが、それが変化して『かたつむり』になった。その他に、『片角振り・形角振り(かたつのふり)』が転じて、『かたつむり』になったとの説もある。



水中の生き物の世界一
(最大の二枚貝)
現在、生息する最大の二枚貝は、インド・太平洋海域のサンゴ礁に生息するオオシャコガイ。体長115cm、重さ333kgのオオシャコガイが1956年に沖縄の石垣島沖で採集された。

(最大のカキ)
1999年、米・バージニア州のチェサビーク湾で、長さ30cm、幅14cm、重さ3.7kgのヨーロッパヒラガキが見つかった。
(海に生息する最大の甲殻類)海に生息する甲殻類のなかで最も大きいのは、タカアシガニ。日本の南東部沖に生息し、体の大きさは平均25.4×30cm、足の長さは平均2.43〜2.74mある。

(最大のクラゲ)
大西洋北西部に生息し、1870年に米・マサチューセッツ湾に打ち上げられたユウレイクラゲの仲間は、かさの直径が2.28m、触手の長さが36.5mあった。

(最大の無脊椎動物)
最大の無脊椎動物は、大西洋に生息するダイオウイカの一種。報告されている最大の記録は体長が6.1m、触腕1本が10.7m。

2007/7/2

1分間で12リットル分
●今週号のインターネット活用術で紹介した『エコライフガイド』、そこには興味深いクイズが数多く出題されていた。そのなかから、幾つか取り上げよう。まず、『水道の蛇口を1分間開けたままだと、どれほどの水が流れるか』という問題、答は12リットル、2リットルのペットボトル6本分だ。朝、歯磨きをするために3分蛇口を開けたままだと36リットルの水が無駄になる計算、いかに節水が大事か良く判る。

年間7万3,000リットル
●次の問題は、『標準的な浴槽で1年間毎日風呂に入るとどれだけの水が消費されるか。答は7万3,000リットル。標準的な浴槽の容積は200リットル、毎日風呂の湯を張り替えれば大きな数字になる。東京都水道局によると、1日1人当たりの水道使用量は約250リットル、そのうち風呂だけで26%を占めている。従って、風呂に使う水の有効利用を推進すれば、水の使用量は格段に減るはずだ。

家庭排水が河川を汚す
●次は各家庭が反省しなければならない問題、『河川の汚れの原因は、家庭排水がどれほど占めているか』。答は7〜8割で、想像以上に家庭排水が河川を汚染していることが判る。たとえば、油で汚れた食器をいきなり洗うと、汚れ落ちが悪いだけでなく、油の混ざった排水が下水などに流れていく。河川や海の水質汚濁は、公共下水道の整備等などで改善されているが、それでも一般家庭の排水で河川の汚濁は改善されない。

洗車に工夫をしよう
●次に車、洗車の水量についてだ。『ホースで流し洗いとバケツに溜め洗いの差はどれくらいか』。バケツに溜め洗いだと30リットルの水で済むが、ホースだと240リットルと8倍も多く水を使用する。ホースでの流し洗いは水道の蛇口を20分開けっ放しにしている計算で水道代も余計にかかる。最近は雨水を溜めて、庭木の水やりやマイカーの洗車に使っている人も少なくないとか。

省資源は省マネー
●最後の問題は、日本人が年間に使っている水の量。答は、黒部ダム(貯水量2億立方メートル)の77杯分に相当する144億立方メートルという天文学的な数字。毎日の生活のなかで、蛇口を開けている時間を少しでも短くしたり、洗濯の時のすすぎ洗いを『ためすすぎ』にするとか、洗濯は風呂の残り湯を活用するなどの知恵を使うと、水の節約は出来る。日本は極端な乾燥気候に見舞われないため、水は豊富だが、それでも限りある資源であることを認識する必要がある。また、省資源は省マネーにつながるとの認識も必要だ。

2007/6/25

消防庁が災害時の言い伝え公開

●総務省消防庁は、このほど、日本中で古くから伝わる自然災害や火災にまつわる『言い伝え』を全国中から集めた『災害伝承情報』をウェブ上で公開した。収集件数は797件、それぞれの地域の歴史書や口頭で伝わった『言い伝え』を整理したものだ。語り継がれる『言い伝え』には学術的な裏付けのないものが多く、実際の年号や年代及び月日が異なる場合も少なくないが、『言い伝え』は起こり得る災害に対する教訓ということが出来、貴重だ。なお、都道府県別で見ると、『語り継がれる災害』の伝承が多いのが、@愛知県(90件)、2山口県(88件)、B山梨県(71件)、C広島県(61件)の順、これらは過去に台風や地震に見舞われることが多い土地柄で、さまざまな言い伝えが生まれたといえよう。今週号から災害に対する『言い伝え』を数回にわたって紹介しよう。まずは、北海道からスタート。

地震が来たら高台へ逃げる
●北海道の災害に対する言い伝えは9件。一般的なのは、『ネズミが家屋から逃げるとその家屋は火災に…』。内容は、文字通り、ネズミが家屋から逃げると、その家屋は火災に遭うというものだが、ポイントは火災への警戒を促す前兆現象を示すものだ。次は、地震による津波で大被害に遭った奥尻島の言い伝えは、『地震がきた 高台へ逃げろ』で、津波による被害を免れるための教訓となった。雪の多い北海道だが、大雪や雪崩に対する言い伝えがないのが不思議だ。

歴史的大惨事、明和の大津波
●南の沖縄はどうか。『言い伝え』のデータは11件。他と比べると少ないが具体的なものばかりだ。沖縄を象徴する花がデイゴで、『デイゴの花が例年より多く咲く時は台風が多い』が言い伝えの代表的なもの。台風の予兆・前兆現象を示唆している。沖縄の災害史で有名なのが、『明和大津波』。明和8年(1771年)に八重山列島東方沖で地震が発生、それによる津波で、石垣島で8,500人以上の死者を出し、宮古島でも、当時の人口2万9,000人に対し9,000人が死亡するという歴史的な大惨事だった。この津波の教訓となったのが、『明和津波の時、鶏がパタパタと木の上へ飛んだ』、『津波の襲来前、風がピタリと止んでシーンとなった』で、津波の襲来前、風がピタリと止んで静まりかえり、何か嵐の前の静けさという異常な空気を感じさせたようだ。台風関連の言い伝えは、『ツバメが群集すれば台風の兆し』、『ウスバキトンボが乱れ飛ぶと台風の兆し』、『夏、南より東に風の回るときは暴風の兆し』、『寅方の海鳴りは台風の兆し』(宮古島)など。


ことばのルーツ
成功と収穫の神様

●ボーナス
『ボーナス』といえば、通常、夏や年末に支給される正規の給与以外の特別手当、賞与を指す。ボーナスは、英語“bonus”からの外来語。“bonus”の語源は、『良い』を意味するラテン語“bonus(ボヌス)”だ。ラテン語の“bonus”は、ローマ神話の成功と収穫の神“Bonus Eventus(ボヌス・エヴェントス)”に由来している。日本のボーナスの起源は、封建時代に商人や職人の間で盆と暮れに支給されていた『お仕着せ』が受け継がれたもの。サラリーマンなどに支払われるボーナスは、1876年(明治9年)に始まった。

ローマ時代は塩が給与
●サラリーマン
サラリーマンは、給料生活者のこと。サラリーマンの語源は英語の“salaried man”で、『サラリーマン』は和製英語だ。英語圏では、具体的職業名で呼ぶことが多く、“salaried man”を使うことはほとんどない。そもそも、サラリーマンの『サラリー(salary)』は、古代ローマ時代に兵士に与えられた『塩』を意味するラテン語『サラリウム(salarium)』に由来している。

当時は塩が貴重だったため、給料として支払われていた。なお、“salarium”ははラテン語で『塩』を意味する“sal(サール)”に由来し、“sal”は『塩』を意味する英語“salt(ソルト)”の語源にもなっている。サラリーマンという言葉が使われ始めたのは大正時代頃から。ホワイトカラー給料生活者を指すことが多かった。

公卿だと早く位が高くなる
●出世
サラリーマンには出世競争がつきもの。そこで『出世』のことばのルーツを探ろう。『出世』は、世に出て高い地位につき、世間に名が知られる身分になったり、成功することを指す。そもそも、出世は仏教用語で、『俗世間の煩悩(ぼんのう)を解脱(げだつ)し悟りを得ること』を意味する、『出世間(しゅっせけん)』が略された言葉なのだ。仏教の世界に入ることを『出世』と言い、僧侶のことを『出世者(しゅっせしゃ)』と呼ぶことがある。日本では、位の高い公卿(くぎょう)の子息が剃髪(ていはつ)して出家し、僧になった者を『出世者』といった。特に、彼らはコネなどが効いて、昇進が早かったため、他の『出家者』より早く高い位につくことを意味するようになり、現在の意味に変化していったと思われる。そもそも、僧侶も平等な世界でないことが判る。

2007/6/18

時速350キロで飛ぶツバメ
●南日本で梅雨入りし、今日にも関東地方が梅雨入りしてもおかしくない状況だ。梅雨入りする頃はアジサイが色づき、街を歩いているとツバメが低空飛行をする。ツバメの仲間であるハリオアマツバメの飛行速度は時速350キロ、新幹線顔負けだ。ちなみに、スズメは56キロ。空を飛べないペンギンは16キロに過ぎないが、水中ではジェンツーペンギンが36キロで泳ぎ回る。陸上で速い鳥はエミューの56キロ、ダチョウの45キロ、ハリオアマツバメの350キロと比較すると、ウサギとカメほどの違いがある。

ナマケモノの時速は1キロ
●それでは哺乳類はどうか。陸上で一番速いのはチータの112キロで、スポーツカー並み。このスピードで獲物を捕らえても、持久力がないため、ハイエナなどに横取りされることが多く、見掛け倒しの感がある。犬ではグレイハウンドの67キロが最高、競馬馬の77キロと比べても遜色がない。人間は100メートル10秒で走ったと仮定して36キロだ。一番遅いのはナマケモノの1キロ。しかし、水中では2キロと2倍の速さになる。なお、水中で一番早い哺乳類はアシカの40キロ。

ワニの寿命は60〜100年
●『鶴は千年、亀は万年』というが、実際にはそんなに長生きするはずがない。大型の丹頂鶴の寿命は20〜25年、ゾウガメでせいぜい100年ほどだ。寿命が比較的長い哺乳類は、チンパンジーが40〜50年、象が50〜60年。国内の動物園で飼育されているゾウの中での最高齢は神戸市立王子動物園の諏訪子、64歳で大往生した。意外なのはワニの寿命が60〜100年、コイは10〜150年と想像以上に長命だ。ただし、自然の厳しい環境を考慮すると、平均寿命という角度で見れば、ここまで長生きするかどうかは疑問だ。

象の妊娠期間は650日
●哺乳類の妊娠期間はどうか。長い順では、アフリカゾウ(640〜650日)、インドサイ(520〜540日)、マッコウクジラ(365〜480日)、ジュゴン(360〜370日)、アシカ(340〜350日)、ウマ(330〜340日)で、体の大きい哺乳類ほど妊娠期間が長い。ちなみに、馴染みが深いものではウシが270〜280日、ブタが110〜120日、イヌが60日前後。妊娠期間の短い哺乳類は、カモノハシが7〜10日、ハリモグラが12〜28日、イタチが30〜35日、ウサギが30日、コアラが35日など。世界的に貴重で動物園のアイドル的な存在であるジャイアントパンダは150日前後で、ヒグマの180〜250日と比べると短い。

2007/6/4

ペットボトル代と水の原価は?
●ペットボトル、その名前を聞くだけで、勝手に『携帯性に優れている』とか『ペットのような』という意味にとらえる人がいる。実際には、ペットボトルの原料となる“ポリ・エチレン・テレフタレート”の頭文字である『PET』に敬意を表して、『ペットボトル』と呼ばれるようになった。ペットボトルは、軽いうえに利便性が高く、リサイクルのイメージが強い容器だが、既存の容器に比べリサイクルしにくく、ゴミの増加に一役買っている一面がある。気温が高い時などに口をつけたあとのキャップに雑菌が繁殖する恐れがあるなど、便利な反面、様々なマイナス要素も隠れている容器ともいえよう。また、ペットボトルの製造代は思ったより高いのが難点。カラ容器1.5〜2リットルの価格は約70円。一方、中に入っている水やお茶のコストは1円ほどだから、どれだけペットボトルといわれる容器代が高いかが判ろう。

ホット用はなぜ小さい?
●ペットボトルのサイズには多くの種類がある。不思議なのは、お茶などホット用のペットボトルは345ミリリットルとか280ミリリットルが中心で、お馴染みの500ミリリットルより小さいことだ。熱いお茶をたくさん飲みたいという人には不満だろう。ホット用のペットボトルが小さい理由は、サイズが大きいと飲み終わるまでに冷めてしまうからということらしい。また、ホット用のお茶の容器には、温めても中味が守られる構造になっていたり、ホットで飲んだ時に一番美味しく感じるような味作りをしているとか。

電柱のコストは1本30万円
●電話線や電線を張るのに必要なのが電柱。それでは、電柱の諸々のコストはどれほどなのか。私有地に立っている電柱1本あたり土地保有者に年間3,000円が支払われ、公道だと自治体に300円しか支払われず、その差は大きい。また、電柱の価格は1本2万〜10万円ほどだが、建設費は30万円ほど。仮に、誤って電柱を破損したら、撤去費もかかるので、34万〜35万円程度の料金を請求されるのではないか。場所によって違いはあるが、設置間隔は通常30メートル前後、バスケットボールコートの縦の長さと同じくらいだ。新たに90メートル離れた場所に電気を通す場合には建設費は90万〜100万円近くかかるという。電柱の広告には不思議と病院と薬局が多いらしい。電柱の広告代の相場は1月2,000円前後。しかし、電柱に許可なくビラを張ると罰せられる。2005年に京都簡易裁判所で、市屋外広告物条例違反罪として、7万円の罰金刑が申し渡された。


医学の世界一

(初めて心臓、肺、肝臓を同時に移植した患者)
3つの臓器を同時に移植された最初の患者は、ダービナ・トンプソン(英)。1986年12月17日に、英・ケンブリッジにあるパップワース病院で7時間に及ぶ手術を受けた。

(初めての脳細胞移植)
世界で初めて脳細胞移植を行なったのは米・ペンシルバニア州にあるピッツバーグ大学医療センターの医師チーム。1998年6月23日、脳卒中で右手足が麻痺し、ほとんど話すことが出来なくなった62歳のアルマ・セラニシを回復させるために行なわれた。

(最初の試験管ベイビー)
ルイーズ・ブラウン(英)は1978年7月25日午後11時47分に、英・ランカシャーのオールダム総合病院で誕生。生まれた時の体重は2.6kg。母親は1977年11月10日に行なわれた体外受精で妊娠した。担当した3人の医師は、女性の卵巣から卵子を取り出して、試験管内で受精させ、その卵子を子宮に戻して通常通りに発育させるという新しい技術を開発した。

2007/5/28

関東で麻疹が大流行
●麻疹(はしか)が関東地方を中心に猛威を奮っている。今回の特徴は10〜20代の患者が目立つこと。これまでに創価大、明星大、上智大、日大、東京工科大、駒沢大、和光大、成蹊大、東北学院大、中央大、早稲田大が全学休講の措置を取り、まだ拡大する恐れがある。5月に入り、東京都内で1週間単位の麻疹患者数(15歳以上)は、近年最多だった2001年(平成13年)を上回っており、東京都はワクチンを接種していない生徒や児童に対して、予防注射を呼びかけている。

未予防接種世代が罹患!?
●10代から20代の若者たちの間で麻疹が大流行している一因は、1976年に義務づけられた麻疹の予防接種が、1980年代後半に、おたふくかぜ、麻疹、風しんの新3種予防接種に変わり、その副作用被害が発生したため、1994年以降は努力義務になったからだ。つまり、副作用事件の影響で、10代から20代にかけて、予防接種を受けていない人が多かったことが今回の流行につながった。また、1回の予防接種を受けても、免疫力が付かなかったり、弱まってしまう人がいることも麻疹流行の要因といえる。

合併症に気をつける
●麻疹は、『子ども時代に誰でもかかる病気で、簡単に直る…』との認識を持っている人が少なくないが、油断は禁物だ。例えば、麻疹に感染している時に、熱を下げる目的で、解熱剤などを投与した場合、細菌による二次感染の危険性が高まるし、以下のような合併症を発症する恐れがあるからだ。

・亜急性硬化性全脳炎(略称:SSPE)…この病気は麻疹に感染して、数年経ってから発症し、ゆっくり進行する予後不良の脳炎。麻疹に罹患した人の数万人に1人の割合で発症する。まれに予防接種でも発症することがある。

・ウイルス性脳炎…1,000人に1人くらいの割合で発症。

即効性のある治療法はない
●麻疹による合併症は脳炎だけではない。咽頭・気道系の合併症としては、麻疹ウイルスによるもの(中耳炎、肺炎、細気管支炎、仮性クループ)、細菌の二次感染によるもの(中耳炎、肺炎、気管支炎、結核の悪化)などがある。更に、下痢、口内炎、カンジダ症などもあり、そのように見ると、麻疹は始末に悪い感染症ということが出来る。麻疹に即効性のある治療法はなく、解熱剤、鎮咳去痰薬、輸液や酸素投与などを行うだけ。『ビタミンAの投与が症状の悪化を防ぐ』との報告があったが、発展途上国のような低栄養(ビタミンA欠乏)状態の患物のみに有効であるとの指摘もある。

2007/5/21

100億分の1グラムが致死量
●16世紀のスイス人医師・パラケルスは、『すべての物質は有毒』と述べ、どんな物質でも大量に摂取すれば、死に至ることを説いた。ちなみに、青酸カリの致死量は0.2グラム、食中毒の病原となるボツリヌス菌は0.000000005グラム、英国で元ロシアのスパイといわれた男性を死亡させたポロニウムは100億分の1グラムと天文学的に小さい数字、まさに猛毒といえる。

水と砂糖の致死量は?
●一説には、水10リットル、砂糖は1キロが致死量といわれてきたが、真偽のほどはどうか。日本毒性病理学界によると、『水と砂糖の致死量は判らない』、厚生労働省は『食品安全委員会に尋ねて欲しい』と丸投げ。肝心の食品安全委員会も、『水10リットル、砂糖1キロが致死量である根拠についての情報はない』という素っ気無い回答が帰ってきた。現時点では誰も試したことがないので、判らないというの正解のようだ。

死に至るプロセス
●それでは、身近な物質の致死量はどれくらいか。財団法人日本中毒情報センターによると、アルコール(エタノール)の致死量は378〜456ミリリットル。急性アルコール中毒に注意だ。カフェインの致死量は3〜10グラム。コーヒー75杯、紅茶125杯、コーラ200本に相当し、死ぬまでにお腹が一杯になってしまう。塩の致死量は30〜300グラム、醤油は168〜1,500ミリリットルと以外に少ないのが判る。ちなみに、致死量を摂取すると、数時間以内に嘔吐、下痢、口の渇き、頭痛、発熱などの症状が出て、尿細管壊死による腎障害、体内水分の貯留による脳浮腫、肺水腫を起こし、呼吸停止で死亡という事態に陥る。ここまで塩分を摂る人はいないと思うがいずれにしても摂り過ぎは良くない。

健康にやはり悪い喫煙
●それでは、タバコの有害成分といわれているニコチンはどうか。タバコ1本の喫煙で、体内に取り込まれるニコチンの量は1〜3ミリグラム。ニコチンの経口致死量は体重1キロあたり約1ミリグラムだから、体の小さい幼児がタバコを飲み込んだら大変だ。ちなみに、喫煙は血液の流れが悪くし、動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や狭心症などの虚血性疾患をもたらす。タールも有毒物質、タバコ1本に含まれるタールの量は5〜15ミリグラムと微量でも、1日に1箱、20本吸う人は、1年でコップ半分くらい(40〜110グラム)になり、50年吸い続ければコップ10〜20杯にもなり、喫煙を続けることは死を早めるリスクを自ら大きくしかねない。


ことばのルーツ
2枚の刃ではさむ道具
●はさみ
『はさみ』は、二枚の刃で挟んで物を切る道具。その言葉の通り、動詞『挟む(はさむ)』の連用形が名詞化した言葉だ。『はさみ』の漢字『鋏』は、金属を表す『金』と両側からはさむ様子を表す『夾』を合わせた文字で、元来は、鍛冶で熱した金属を挟むのに用いる『金鋏(金箸)』の類を意味した。

平安時代から文献に出る
●筆(ふで)
 『筆』は、竹軸などの柄の先に動物の毛を束ね、墨や絵の具を含ませて文字や絵を書くための筆記具。『筆』は古く奈良時代以前から使われている筆記具で、古くは『文手(ふみて・ふみで)』といっていた。なお、『文手』の『文』は手紙を意味し、『手』は書くことを意味していた。その、『ふみで』、『ふみて』が『ふむで』となり、やがて、『ふで(筆)』になったわけだ。平安中期の辞書『倭名類聚鈔(わみようるいじゆしよう)』には『布美天』とあり、平安末期の辞書『類聚名義抄(るいじゅみょうぎしょう)』には『フテ』、『フムデ』、『フミデ』とあり、古くから『筆』が使われていたことが判る。

版木で印刷・発行する
●判子(はんこ)
『判子』とは、印、印鑑、印章、印判、判を指す言葉で、『版行・板行(はんこう)』の音が変化して出来た言葉だ。『版行・板行』は、図書や文書などを判木で印刷して発行することを指し、そもそも刊行・出版と同じ意味。『はんこ』を『判子』と書くのは、当て字である。全く同じことの繰り返すことを『判で押すよう』というようになった。

機関銃を連想した文具
●ホッチキス
『ホッチキス』は、“コの字”形の針を紙などに打ち込んで、綴じ合わせる道具、ホチキスともいう。『ホッチキス』は、機関銃の発明者、ベンジャミン・ホッチキスの名にちなんだもの。といっても、この文房具を発明したホッチキスの名ではなく、針が連続して打ち出される様子が機関銃に似ていることから命名された。米国のE・H・ホッチキス社が文房具のホッチキスを製品化したことから、ベンジャミン・ホッチキスの弟、エーライ・ホッチキスが発明者と言われているが、実際には判らない。英語では、『ホッチキス』を“stapler”(ステープラー)と呼び、JIS規格でも“ステープラー”が正式名。なお、『ホッチキス』は、現在、一般名詞化しているという理由から、文房具としての商標権は消滅している。


2007/5/14

ことばのルーツ
茶室の心得が由来
●一期一会(いちごいちえ)
『一期一会』は、一生に一度限りの出会いを意味する。そのルーツは茶道。『茶会に臨む際は、その機会を一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ』という、茶会の心得から『一期一会』が生まれた。千利休の弟子である山上宗二が著した『山上宗二記・茶湯者覚悟十躰』に『一期に一度の会』の記述があり、ここから『一期一会』が広く使われるようになった。ちなみに、『一期』は、人が生まれてから死ぬまでを、『一会』は法要などの会合を意味し、どちらも仏教用語である。

お早くが転じた言葉
●おはよう
朝の挨拶は、『おはよう』と相場が決まっている。当たり前のように『おはよう』を使っているが、なぜ、『おはよう』なのか。そもそも、『おはよう』の語源は、『お早く○○する』の『お早く(おはやく)』。これが転じて、『おはよう』になったと見られている。また、『おはよう』は、その日初めて会った人にいう言葉だったことで知られる。水商売や芸能界など一部業界では、夜でも人に会った時の挨拶として、『おはよう』を用いているが、言葉の成り立ちから見れば、決して不思議な光景ではない。

『ご機嫌いかが』を省略
●こんにちは
 『こんにちは』は、日中、人と会ったり、訪問した時にいう挨拶。『こんにちは』の語源は、『今日は御機嫌いかがですか?』の『今日は』で、実は、『ご機嫌いかがですか?』が省略されている。ちなみに、『こんにちは』を『こんにちわ』と誤って表記する人が少なくないが、『は』より『わ』が『和』につながるとして、あえて、『こんにちわ』と表記する人もいるとか。

状況に応じ柔軟に使用
●よろしく
『よろしく』は、相手に便宜を図ってもらう時、便宜を図ってもらいたい時に用いられる挨拶。また、『適当に』とか『うまい具合に』という意味も持つ。そもそも、『よろしく』は、形容詞『宜し(よろし)』の連用形で、『よろし』は、『良し(よし)』よりも評価がやや低く、『まあまあ』、『悪くない』という意味で使われていた。それが転じて、承諾するという意味の『宜しい』が、相手に承諾してもらう時、ないしは承諾してもらいたい時に、『宜しく(よろしく)』と使われるようになった。また、『ほどほどに良い』という意味が転じ、『よろしく』は『適当に』、『都合の良いように』などの意味にもなり、状況に応じて柔軟に使用されるようになった。

2007/4/30

端午は元来、月初めの牛の日
●『端午』は、5月5日に男子の健やかな成長を祝い、祈る日本の風習。5節句のひとつでもあり、端午の節句とも呼ばれた。旧暦では牛の月は5月にあたり、牛の月(5月)の最初の牛の日を節句として祝っていたのが、後に五が重なる、この月の5日が端午の節句の日になった。『端』は物のはし、つまり、始まりという意味で、元来、『端午』は月初めの牛の日だった。また、『午』は『五』に通じるとして、毎月5日となり、そのなかでも五が重なる5月5日が端午の節句となったとの説もある。

柏餅に込められた思い
●柏餅は端午の節句に欠かせないお菓子。その日に柏餅を食べる理由は、柏の葉は、新芽が出ないと古い葉が落ちないという特徴があり、『子どもが産まれるまで親は死なない』、『家系が絶えない』という縁起に結びつけ、『柏の葉』=『子孫繁栄』の意味を持たせた。なお、柏餅という言葉が日本の文献に登場したのは、1660年代頃に著された『酒餅論』。柏餅は日本独自の菓子で、もともとは端午の節句のために作られたものではないことが判っている。

屈原の命日に粽を食べる
●粽(ちまき)は、もち米やうるち米、米粉などで作った餅、ないしはもち米を三角形または円錐形に作り、笹などの葉で巻き、イグサで縛った食品。もともと中国で作られた料理で、日本に伝来したのは平安時代だとか。中国の伝説によると、戦国時代の楚の賢人・屈原が、国王の乱行を諌めたあと、入水自殺。その後、魚が屈原の遺体を食べて傷つけないようにとの思いから、屈原の命日である5月5日に笹の葉で包んだ米の飯を川に投げ入れたのが起源とされ、これが中国や日本でも習慣化され、食べられるようになる。

金太郎は実在の人物
●金太郎は五月人形の定番。それは、大自然の中でスクスク育った金太郎が、健やかでたくましい男の子の象徴だからだ。実は金太郎、物語上の人物でなく、実際に存在している。金太郎は、坂田公時(きんとき、金時は俗称)の幼名、956年(天暦10年)5月に誕生という記録がある。彫物師十兵衛の娘、八重桐(やえぎり)と、宮中に仕えていた坂田蔵人(くらんど)と結ばれ、懐妊する。八重桐は故郷に帰り金太郎を産んだが、坂田が亡くなったため、京へ帰らず故郷で育てた。成長した金太郎は足柄山で熊と相撲をとり、母親孝行の優しい子供に育った。そして976年(天延4年)3月、足柄峠にさしかかった源頼光と出会い、その力量が認められて家来となり、名前を坂田公時に改名し大活躍、その名を馳せることになる。


環境の世界一
(最も環境にやさしい国)
最も環境が保全されている国と考えられているのがフィンランド。2002年、世界経済フォーラムが、空気や水質など5分野・20指標に基づいて世界142ヵ国を評価した結果、フィンランドが100点中73.9点でトップだった。なお、最も店数が低かった国はクウェートで23.9点だった。

(最も生物多様性が高い場所)
最も生物多様性(多くの種の生物が共生していること)が高いと考えられている場所は熱帯アンデス地域。ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、アルゼンチン北部にまたがる125万8,000?に及ぶ地域で、これまでに4,500種の植物、1,666種の鳥、414種のほ乳類、1,309種のは虫類と両生類が記録された。

(最大の植林計画)
世界最大の植林プロジェクトは、中国の『グリーン・グレート・ウォール』(北西部に全長4,480kmの森林地帯を造る)。1978年に始まり、2050年までに合計3,560万haの土地に植林する予定。

2007/4/16

エアコン稼動すると燃費悪化
●春から夏に向けて、自動車のエアコンが大活躍するシーズンに入るが、エアコンで室温を低く設定すると燃費が悪くなるのが欠点だ。省エネルギーセンターによると、2,500CCのミニバンでエアコンと燃料消費量の関係を調べたところ、外気の温度が35度で、エアコンを24度に設定すると、エアコンをつけていない場合に比べ、燃料消費量は38%増加し、燃費は28%も悪化するという。また、室温24度で風量を最大にすると、AUTO(自動)より燃費は12%悪化する。それは、空気を冷却するのに使用するコンプレッサーは、ガソリンでエンジンを回す力を利用して動かすからだ。また、室温を下げるには、それだけコンプレッサーをより多く回転させねばならず、ガソリンを多く消費することになる。

振替輸送の精算はどうなる?
●最近、目立つのが列車事故や人身事故などによる鉄道ダイヤの乱れ。その度に、鉄道会社は振替輸送を実施しているが、鉄道会社間の精算はどうしているのだろうか。JRや私鉄大手によると、事故や自然災害時の振替輸送では、不通になった会社の定期や切符を持っている乗客に対し、振替輸送を依頼された側の会社が、駅で“振替乗車票”を配布することがある。その振替票の配布数をもとに、振替輸送実施に伴う会社間で精算を行っているそうだ。また、並行して走る鉄道がない地域では、バスによる代替輸送が行われる。この場合は、鉄道会社が代替輸送に使ったバスのチャーター料金を払う方式が採用され、精算しているとか。ただし、振替輸送が適用されるのは、事故区間の乗車券及び定期券を持っている人に限られ、現在、流行のパスモやスイカで乗車している人には適用されないというから不公平だ。

消しゴムはいつまで使える?
●机の中を整理したら、使い古しの消しゴムがたくさん出てきた経験はないだろうか。数年前に使った消しゴムもそのなかには混ざっているが、これをいつまで使うことが出来るのだろう。素材によって違うが、『プラスチック消しゴム』として売られている一般的な消しゴムは、塩化ビニール(塩ビ)製が多く、塩ビ製の使用可能年数は約10年。昨今では、塩ビ製に比べ、製造時に環境面での悪影響が小さいエラストマーと呼ばれる樹脂でつくった消しゴムもあり、塩ビ製に比べると寿命はやや短くなる。一方、天然ゴム製の消しゴムは5年ほどと寿命が短く、しかも高温の場所で保管していると劣化が早くなる。それでも、想像以上に消しゴムの寿命は長いというのが率直な感想だ。


ことばのルーツ
“くるくる”と“輪”が合体
●車(くるま)
『車』は、軸を中心に回る仕組みの輪。車輪。車輪を回転させて進むようにした乗り物や運搬具。自動車・自転車・荷車などを指す。『車』の“くる”は、物が回転する様子を表す“くるくる”や目が回るの“くるめく(眩く)”などの“くる”で擬態語である。また、『車』の“ま”は“輪”が転じたと考えられる。なお、漢字の『車』は、車輪を軸で止めた二輪車をイメージした象形文字で、まさに『車』の形そのものだ。『車』は、現在では自動車を指すが、中世には“牛車(ぎっしゃ)”、明治・大正は“人力車”を指すのが普通だった。

オリジナルは“二六時中”
四六時中(しろくじちゅう)

●『四六時中』とは、“一日中”、“たえず”の意味だ。『四六時中』のもともとの言葉は“二六時中”“二六時中”は、1日の時間を“子の刻”、“丑の刻”といった、干支の十二刻で表していた江戸時代の使われ方で、2×6が12になるため、一日中を意味していた。しかし、その後、1日が24時間であることが意識され『四六時中』に変わった。

江戸以降に“人”の意味に
人間(にんげん)

●『人間』は、ひと、人類、人柄、人物を意味する。仏教語でサンスクリット語“mamusya”の漢訳。仏教語としての『人間』は、“世の中”、“世間”、“人の世”を意味する言葉で、『人間』に現在使われている“人”の意味に替わってきたのは江戸時代以降である。なお、『人間』を“にんげん”と読むのは呉音で、漢音では“じんかん”と読む。

映画会社が作った造語

●ゴールデンウィーク
『ゴールデンウィーク』がまもなくやってくる。そもそも、『ゴールデンウィーク』は1年中で国民の祝日が一番多い4月末から5月初めの大型連休を指す。『ゴールデンウィーク』の語源は、1951年(昭和26年)に、現在の『ゴールデンウィーク』期間中に多くの人に映画を観てもらおうと、映画会社・大映の専務だった松山英夫氏が作った和製英語。『ゴールデンウィーク』の由来は、ラジオで最も聴取率の高い時間帯“ゴールデンタイム”を模したもので、当初は“黄金週間”といっていたのが、インパクトを強くするため、ゴールデンウィークとなった。また、『東方見聞録』で、日本を“黄金の国ジパング”と紹介したマルコ・ポーロが、来日したのが5月初めだったことを受けて、『ゴールデンウィーク』と名付けたという説があるが、信憑性に乏しい。


なんでも世界一
最悪の環境破壊
(最悪の大気汚染)
1984年12月3日、インドのマディヤプラデーシュ州ボーパル近くにある、ユニオン・カーバイド社の殺虫剤工場から、有毒なイソシアン酸メチルの煙が流れ出し、その影響で6,300人が死亡した。また、生存者は失明、脳や肺、肝臓、腎臓の病気などに現在も苦しんでいる。

(最悪のスモッグ)
1952年12月4〜9日、英・ロンドンで3,500〜4,000人が石炭の煙が混じった濃いスモッグのために急性気管支炎で死亡した。

(最悪の原発事故)
1986年4月26日、旧ソ連(現在のウクライナ)でチェルノブイリ原子力発電所の4号炉爆発事故が発生。旧ソ連の公式発表では31人が死亡。後遺症による死亡者数などの正確な記録は残っていないが、170万人以上が放射能の影響を受けたと推察されている。

(最悪の海洋石油汚染)
1991年の湾岸戦争の際、大量の原油が流出。総計9億0,800万klの石油が流れたと推定されている。また、600の油井が破壊され、すすを含んだ黒い煙の雲がインド・ヒマラヤ山脈にまで届いた。

2007/04/02

食生活で花粉症を緩和
●今年は、『花粉の飛散量が少ない』と伝えられて、花粉症患者には嬉しい春になるかに思われた。しかし、花粉の飛散量が少なくなっても、花粉アレルギーでマスクを手放せない人は多い。現在では、国民病と呼ばれる花粉症だが、実は、1960年代頃までは、日本人には余り見られない症状だった。それが、わずか数十年で花粉症が日本中に広がったのは、日本人の食生活が欧米型の肉食中心になったのをはじめ、インスタント食品、ファーストフードなどを多く取り入れ、アレルギーを起こしやすい体質を自ら作り上げてきたからといわれる。裏を返せば、食生活を見直すことで症状を和らげることが出来る。今週号では、『医食同源』の立場から、花粉症を緩和する知恵を紹介しよう。

バラ科の甜茶を飲む
●甜茶(てんちゃ)というお茶には、甜茶ポリフェノールという成分が含まれ、それがアレルギーの基となるヒスタミンなどの過剰分泌を抑える。ただし、花粉症などアレルギー症状の緩和に有効なのはバラ科の甜茶だ。従って、甜茶を購入する時は、『バラ科』の表記が入っているかどうか確認することを忘れずに。また、緑茶に多く含まれるカテキンも抗アレルギー成分で、皮膚や粘膜を保護する働きがある。花粉症の人は意識して、バラ科の甜茶と緑茶を飲みたいものだ。

ヨーグルトで腸を整える
●ヨーグルトを毎日食べている人も花粉症になりにくいとか。というのも、ヨーグルトの善玉菌が、お腹の調子を整えるばかりか、花粉症の症状を良くしてくれるからだ。そもそも、お腹の調子が悪いのは、アレルギーを起こしやすい異種タンパク質が侵入しやすい状態であるということ。ヨーグルトには腸内細菌のバランスを整えて腸を健康にする働きがある。従って、腸が健康になれば、異種タンパク質も侵入しにくく、結果的に、花粉症の症状が和らぐことになり、一石二鳥といえる。

青魚を積極的に食べる
●魚好きの人は、食べる魚を吟味すれば花粉症が緩和するというから嬉しい。花粉症を和らげたいなら、サバやブリなど青魚を積極的に食べるといいらしい。青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は脳の働きを活性化させ、EPA(エイコサペンタエン酸)はコレステロールや脂肪を抑制することで有名だが、それだけではない。このDHAとEPAには、アレルギーの発症原因物質の生成を抑える働きがあり、花粉症の予防・症状緩和に有効であるといわれている。メタボ対策にも花粉症対策にもなる青魚を見直そう。



長時間の世界一
(最も長いドラム演奏)
マイケル・マクファーソン(南アフリカ共和国)はクワズールーナタール州シェリービーチにあるシェリーセンターで、2002年11月28日から30日まで、50時間30分にわたりドラムを叩き続けた。

(最も長いピアノ演奏)
ジョン・コント(米)はニューヨーク州グリニッジビレッジで、2002年12月24日から26日まで、52時間20分にわたりピアノを弾き続けた。

(個人が最も長く歌い続けた記録)
個人が歌い続けた最長記録は24時間4分。2002年8月10日から11日にかけて、英ベッドフォードシャーのルートンにあるバートン・ローバーズ・フットボールクラブで、クリフ・ラス(英)が達成した。

(最も長い授業)
ダスティン・ビューラー(米)が米オレゴン州セーラムのウィラメット大学で行なった、『米大統領制の歴史と進化』に関する授業は、2003年4月25日から27日にかけて51時間44分17秒続いた。


ことばのルーツ
努力を惜しまない
●やぶさかでない
政治家が使う言葉に、『やぶさか(吝か)でない』がある。そもそも、『やぶさか』は、“ためらう”、“物惜しみする”、“ケチなさま”を意味し、『やぶさかでない』になると、『努力を惜しまない』の意味になる。『やぶさか』は、平安時代の言葉で、『物惜しみする』という意味の動詞『やふさがる』、『ケチである』意味の形容詞『やふさし』と語源が同じと考えられている。鎌倉中期以降になると、『やふさがる』と『やふさし』は使われず、『やふさ』に接尾語の『か』が付いて、『やふさか』、『やっさか』という語が生まれ、やがて、『やぶさか』になった。現在は、『やぶさか』単独ではなく、『やぶさかでない』が多く使われている。

『怪事』が訛って『ケチ』
●ケチ
 『ケチ』は、お金や品物を惜しがって出さないこと、卑しいこと、またはその人そのものを指す。『ケチ』の語源と由来は、『ケチをつける』、『ケチがつく』の語源と同じで、不吉を意味する『怪事(けじ)』が『ケチ』になった。江戸時代以降になると、『ケチ』は『粗末で貧弱なさま』、『卑しい』などの意味となり、現在のような使われ方になった。

利益は『黒字』で記入
●黒字(くろじ)
 3月末は年度末ということもあって、『黒字』という言葉が飛び交う。『黒字』は収入が支出を上回ること、利益が出ることを指す。そもそも、『黒字』は、簿記で収入超過額を黒色で記入する。そこから、利益が出ることを『黒字』と呼ぶようになった。『黒字』と呼ぶようになった時期はハッキリと判らないが、損失を『赤字』と呼ぶようになった大正から昭和初期にかけてと推測されている。

政治的な意味合いが変化
●経済(けいざい)
 『経済』は、人間生活に必要な物資の生産・流通・交換・分配・消費する活動と定義される。また、それらの行為を通じて形成される社会関係、金銭のやりくり…と幅広く使用される。そもそも、『経済』は、古代中国の『経国済民』、もしくは『経世済民』の略。『経国済民』、『経世済民』は、“世(国)を治め、民を救済する”ことを意味し、むしろ、現在の『政治』に近い言葉だった。日本では、江戸時代の学者用語に『経済』が使われ、政策的な意味が、次第に『経済運営』の意味で使われるようになった。古くて新しい言葉だ。

明治時代に入り、“economy”の訳語として、『経済』が選ばれ、現在用いられている意味で定着していった。

2007/03/19

濡れぶきんで缶ビールを冷やす
●桜の花が咲き始め、気温が上昇すると、ビールが美味しくなる。ビールを飲みたい、そう思った時に、冷えていないと最悪の気分になる。でも、心配は無用。缶ビールを短い時間で冷やす方法がある。缶ビールに濡れたふきんを巻いて、そのまま冷凍庫に入れておけば、10分後には美味しく飲める。ただし、冷凍庫に缶ビールを入れたままだと、缶が膨張して破裂し、冷凍庫は泡だらけになる恐れがあるので。取り忘れは禁物だ。別の方法は、氷水にタオルを浸して、軽めに絞り、そのタオルでビールを包んで、扇風機の風をあてると素早く冷やせる。

塩を使ってビールを冷やす
●それでは、瓶ビールを冷やす時や、ビールを一度に何本も冷やしたい時はどうするか。その時は、流しやバケツに氷を入れて、ひとつまみの食塩を振って、食塩が氷と馴染んだら、瓶ビールや缶ビールを突っ込めば大丈夫だ。また、大量のビールを冷やしたい時は、たらいなど大きな容器に、瓶及び缶ビールを寝かせて、氷、塩、少量の水の順で入れていくと効果は絶大だとか。この方法ならジュースやコーラなどの飲料水も簡単に冷やせる。

日本酒の美味しい飲み方
●花見シーズン、夜桜に日本酒の組み合わせは最高だ。これだけ舞台が整っているなら、美味しく酒を飲みたいものだ。それには少しだけ工夫が要る。日本酒は買ってきてすぐに飲むより、少なくとも5〜6時間は寝かせた方が良いらしい。飲む前に、一升瓶やパックに入っている状態で少し振ると、アルコール成分の粒子が細かくなって美味しく飲むことが出来る。また、一升瓶に入っている日本酒は最初と最後の1合は飲まないで料理酒などに使い、なかの7〜8合だけを飲むのが通。

開けたシャンパンの保存法
●仲良しの二人の結婚記念日などアニバーサリーにお似合いの酒はシャンパンに尽きる。しかし、飲み残したシャンパンを、炭酸が抜けないように保存するのは難しい。信じがたい話だが、金属製のスプーンを用意して、瓶の口に柄の部分を下にして差しておけば炭酸は抜けない。これだけで、冷蔵庫なら5日ほど保存出来るとか。スプーンが外気との圧力を一定に保って、炭酸は抜けにくくなる。この方法はシャンパンの本場、フランスやイタリアでは日常行なわれている。なお、フタを早く開けてしまったビールの気が抜けないようにするには、ビール瓶の口に濡れたコップをかぶせると、気が抜けず美味しく飲める。ただしに、半日が限度。やはり、ビールは早めに飲むに限る。


科学の世界一
(最も軽い素粒子)
宇宙で最も軽いといわれている素粒子(物質を構成する基本的な粒子)はニュートリノ。最大でも0.0000000000000000000000000000000000018kgしかない。ニュートリノは原子核をつくる陽子や中性子が壊れる時に発生するもので、あらゆる物質を通り抜けて進む性質がある。なお、ニュートリノには3つの種類(電子ニュートリノ、ミュー・ニュートリノ、タウ・ニュートリノ)があり、前述の重さが3つの種類の平均値。

(地球上で最もめずらしい元素)
地球で最もめずらしい元素はアスタチン(At)で、自然界には全部で約25gしか存在しない。

(最も単純なゲノム)
地球上のその生物よりも遺伝子の数が少ない微生物はマイコプラズマ・ゲニタリウム。人間の生殖器官に寄生する微生物だ。1995年にこの生物のゲノム(1つの生命体を作り上げているDNAの遺伝子情報全体)を調べた時、480個の遺伝子しかないことを突き止めた。

2007/03/05

患者は2,500万人と予測
●新型インフルエンザの大流行を懸念して、厚生労働省は対策指針(ガイドライン)案をまとめた。厚労省は新型インフルエンザが日本で流行した場合、スペイン風邪の致死率2%などから推計して、最悪の場合、患者約2,500万人、入院患者約200万人、死者約64万人としている。流行期間は8週間、5週間目に1日あたりの入院患者が最大になり、約10万人と推定されている。

人との接触を避ける
●1918年の新型インフルエンザ大流行の時に、流行の初期段階で臨時休校や集会制限などの対策が取られ、流行拡大を抑えた米国の都市があった。つまり、市民をなるだけ人ごみに入れず、人と人の接触を抑えれば、全体に患者数が抑えられ、被害は最小限に抑えられるというわけだ。新型インフルエンザ発生の際は出来る限り外出しないというのが一番で、そのための備えとして、食料品と日用品の2週間分の備蓄を厚労省が呼びかけている。

2週間分の物資を備蓄
●それでは家から外に出ないで生活するのに必要なのは何か。2週間分の備蓄に必要なのは、食品ではコメ、切り餅、麺類(そうめん、そば、うどんなどの乾麺)、めんつゆ、砂糖、醤油、インスタントラーメン、レトルト食品、缶詰、チョコレート、ミネラルウォーターなど。他に粉ミルクも重宝だ。また、日用品ではマスク、包帯、ゴム手袋、うがい薬、冷却枕、洗剤・漂白剤、消毒用アルコール、カセットコンロ、同ボンベ、懐中電灯、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュ、生理用品、ビニール袋なども必携。犬や猫などのペットがいるならペットフードも忘れずに備蓄して欲しい。タンパク質の豊富な肉や魚は長期保存が出来ないが、その代用となる牛乳は1週間、ヨーグルトは2週間保存できるので、これらも用意しておきたい。

最後まで油断は禁物
●新型インフルエンザ大流行の備えは、そのまま震災対策になるので、決して無駄にはならない。ガスや電気はよほどのことがなければ使用出来るので、じゃがいもやたまねぎなどの保存のきく野菜も常に用意しておけば心配は要らない。ただし、問題は2週間も会社や学校にもにも行かずに自分の家に“篭城”出来るかどうか。新型インフルエンザとは、誰も免疫を持たないため、ウィルスが消えるまで安心出来ない感染病。なにしろ、新型インフルエンザは20世紀に3回発生、1968年の香港風邪以来発生していないため、そろそろという声があり、油断が禁物なのはいうまでもない。


鳥の世界一
(史上最大の鳥)
史上最大の鳥はエピオルニス。約1,000年前に絶滅したといわれる(ただし、1658年まで目撃情報あり)。ダチョウなどと同じ飛べない鳥の仲間で、マダガスカル島に生息し、体高は約3〜3.3m、体重は約500kgにもなった。

(現在生息している最大の鳥)
現在生息している最大の鳥はダチョウ。ダチョウのオスで体高が2.75m、体重が156.5kgに達するものが報告された。

(最もくちばしの長い鳥)
くちばしが最も長い鳥はコシグロペリカン。くちばしの長さは34〜47cmある。また、体の大きさに対してくちばしが最も長い鳥はヤリハシハチドリ。くちばしの長さは10.2cmで、しっぽを除くと体よりも長いことになる。

(最も翼の大きい鳥)
現在生息している鳥のなかで、最も翼の幅が広いのは、南半球の海に生息するワタリアホウドリのオス。翼の幅は3.63m。1965年9月18日、米海軍の南極観測船エルタニン号の乗組員に捕らえられた。

2007/02/26

ことばのルーツ

“咲く”が名詞になった
●桜(さくら)
今年は例年にない暖冬で梅の花が早く咲いたが、果たして、『桜』はどうか。その『桜』の語源は“咲く(さく)”に接尾語“ら”がつき、名詞になったとする説が有力だ。桜が植えられるようになったのは奈良時代、当時は田の神が来臨する花として、信仰や占いのために植えられることが多かったらしい。そのため、『桜』の“さ”は耕作を意味する“さ”、ないしは“神霊”を意味する“さ”を表し、『桜』の“くら”は“座”を表すという説もある。ちなみに、古代に『桜』と読んでいたのは“山桜”だったようだ。

さくらの当て字は偽客
●さくら
 『さくら』は客の購買意欲を刺激することを目的に、客のふりをして、商品をほめあげたり、高い価格で買い物をする仲間を指す。『さくら』の当て字“偽客”そのものだ。『さくら』の語源は様々だが、江戸時代の芝居小屋で役者に声をかける見物人が、派手にやってパッと去る様子が、桜の散る姿に似ていることから、『さくら』と呼ぶようになり、そこから露天商の隠語になって、一般に広まったようだ。

“はる”が転じて源は様々
●春(はる)
 『春』は四季のひとつ、冬と夏の間の季節を指す。陰暦では1月〜3月まで、二十四節気では立春から立夏の前日、天文学上では春分から夏至の前日までが『春』になる。春の語源は、@草木の芽が“張る”、A田畑を“墾る(はる)”、B気候の“晴る”…が転じて、『春』になったとする説がある。

遭難の名残りの言葉
●春一番(はるいちばん)
 今年は雪が降らないのに、『春一番』が吹いた気象観測史上、まれに見る年だ。そもそも、『春一番』とは、立春後に初めて吹く風速8メートル以上の南寄りの風のことで、日本海に低気圧が発達する時に起き、気温が急上昇する。その『春一番』は古くから石川県能登地方及び三重県志摩地方より西の地方で船乗りが使用していた言葉で、それが気象用語として登場するようになった。船乗りが立春後の強い南風を『春一番』と呼ぶようになったのは、1859年(安政6年)3月17日に、長崎五島列島沖で漁師53名が春の強風に遭い、全員命を落としたことを受けて、立春後に初めて吹く強い風を長崎県郷ノ浦町で、『春一』や『春一番』と呼ぶようになった。今もなお、郷ノ浦町の岬には、当時の記憶を留めた『春一番の塔』が建っている。

2007/02/19

新型インフルエンザの危険
●今年は暖冬のせいか、例年に比べインフルエンザの発生が少ない年になっている。しかし、テレビや新聞では、しきりに『新型インフルエンザ』のニュースが流れている。そもそも、新型インフルエンザとは何だろう。新型インフルエンザの定義は、『今までヒトが感染したことのない新しいタイプのインフルエンザ』のことで、現在、アジアを中心に鳥と鳥との間で流行している『鳥インフルエンザ』とは異なる。鳥インフルエンザは、まれにヒトに感染することはあるが、通常、ヒトからヒトへは感染しない。しかし、この鳥インフルエンザが変化してヒトからヒトに感染する力を持った時に新型インフルエンザになるわけだ。新型インフルエンザについては、全てのヒトが免疫を持っていないので、世界中で同時大流行(パンデミック)する恐れがあり、人命や社会経済活動に多くの被害をもたらすことが心配されている。そのため、政府は国民に注意を喚起しているというわけだ。

20世紀に3回発生
●現時点で、幸いにも日本を含めて世界中で新型インフルエンザは確認されていない。しかし、新型インフルエンザの原因となる鳥インフルエンザはアジアから欧州にかけて感染が確認されており、WHO(世界保健機構)によると、2003年以降267人が感染し、161人が死亡、1月19日にはインドネシアで新たな死者が報告され、専門家は、『新型インフルエンザはいつ発生してもおかしくない』と警告する。20世紀における新型インフルエンザは、1918年のスペイン風邪、1957年のアジア風邪、1968年の香港風邪と計3回あったが、最後の香港風邪からすでに40年近く経過、WHOは新型インフルエンザが発生する危険性が高まっていると判断し、世界各国に注意を喚起している。

鳥インフルエンザが変化!?
●新型インフルエンザは鳥インフルエンザが変異して発生すると考えられている。発生のメカニズムは、@鳥インフルエンザが鳥やヒトなどの体内で変化する(突然変異)、Aブタやヒトの体内で鳥インフルエンザとヒトのインフルエンザが交じり合って変化する場合(遺伝子再集合)の2つのケースがあると考えられている。新型インフルエンザの原因となる鳥インフルエンザは、ヒトに感染すると、38度以上の発熱、下痢、嘔吐、腹痛、胸痛、鼻出血、歯肉出血などの症状を引き起こし、重症化すると死に至る可能性が高い疾患。これがヒトからヒトへと感染する新型インフルエンザに変化した場合も、感染者は同様の症状を見せると思われる。


川・湖・海の世界一
(最長の川)
世界最長の川はナイル川。主な水源はアフリカ東部にあるビクトリア湖で、川の長さは河口からもっとも遠いブルンジの小川から測定すると6,695kmとなる。

(最大の湖)
世界最大の内海もしくは湖は、アゼルバイジャン、ロシア、カザフスタン、トルクメニスタン、イランにかけて広がるカスピ海。総面積は37万1,800平方キロメートルで、そのうち38.5%(14万3,200万平方キロメートル)がイラン領。水深は最大で1,025km、湖の表面は海抜マイナス28.5%に位置する。

(最大の湾)
海岸線の長さで湾の大きさを比べた場合、世界最大の湾はカナダのハドソン湾。海岸線は1万2,268km、面積は123万3,000平方キロメートル。面積で比較すると、インド洋のベンガル湾の方が大きく、217万2,000平方キロメートルある。

(最大の海)
世界最大の海は太平洋。付属海(大きな海の周りの、陸地によって一部が囲まれている海域)を除いても、世界の海洋の45.9%を占め、面積は1億6,624万1,700平方キロメートルに及ぶ。深さは平均3,940m。

2007/02/05

ことばのルーツ

土を捏ねて形を造る
●捏造(ねつぞう)
最近の話題は、某テレビ番組の捏造事件。まずは『捏造』を取り上げよう。『捏造』は、事実でないことをもっともらしく作り上げること、でっちあげを意味する。『捏造』の『捏』は、そもそも、土に水などを加えて練る意味の『捏ねる(こねる)』で、本来は、“土を捏ねて形を造る”ことを意味していた。それが、“形だけの偽物を造る”に転じて、無かったことをあるかのように作り上げることを意味するようになった。

『いかさま』が転じた
●いんちき
『いんちき』は、不正をしたり、ごまかしたりすること。『いんちき』は明治時代の賭博仲間の隠語で、不正な方法を駆使した詐欺的賭博のことを意味したようだ。『いんちき』が一般に普及したのは昭和に入ってからで、それまでは『イカサマ』が広く使われていた。『いんちき』の“いん”は『イカサマ』の“イカ”から変化したものに、“高慢ちき”や“とんちき”など人の状態を表す接尾語『ちき』を組成して作られた。人を騙すことを意味する福井の方言、『いんつく』から転じたとの説もあるが、その信憑性は乏しいようだ。

八百屋の長兵衛が語源
●八百長(やおちょう)
『八百長』も最近、週刊誌を賑わせている言葉だ。『八百長』は、わざと負けたり勝ったりすることを取り決め、勝負が前もって決まっていることを指す。『八百長』は、明治時代の“八百屋の店主・長兵衛”に由来する。長兵衛の通称は『八百長』といい、相撲の年寄『伊勢海』の碁仲間だった。碁の実力は長兵衛が上だったが、商売上の打算から、わざと負けて、伊勢海のご機嫌をとっていた。のちに、長兵衛がわざと負けていたことが発覚し、やがて、角界でわざと負けることを『八百長』というようになり、最初から示し合わせて勝負することを、角界以外でも『八百長』と呼ぶようになった。

歌舞伎の掛け合い
●なあなあ
『なあなあ』は、馴れ合い、妥協して安易にことを済ませるという意味だ。『なあなあ』は、親しい間柄で呼び掛けたり、念を押す際に用いる感動詞『なあ』を単に重ねただけ。『なあなあ』が『馴れ合い』や『妥協する』の意味で使われるようになったのは、歌舞伎の掛け合いから。一方が“なあ”と呼びかけると、もう一方も“なあ”と返すだけで、他に語ることなく、表情や仕ぐさで気持ちを表現する見せ場に由来している。

2007/01/29

食の安全を見直す動き
●大手菓子メーカーの不二家が消費期限切れの牛乳などを使って、洋菓子を製造販売した事件をキッカケに、『食の安全』を見直す動きが出てきた。新聞記事を読むと、『消費期限』と『賞味期限』の2種類の単語が出てくるが、その違いは何だろうか。かつて、食品の日付表示は『製造年月日』が主流だったが、1995年4月から『消費期限』ないしは『賞味期限』の表示に切り替わった。その理由は、製造や流通技術の革新で食品の日持ちが良くなり、品質保持の期限を示した方が実態に即していると判断されたからだ。

消費期限と賞味期限の違い
●その期限表示は、農林水産省管轄のJAS(日本農林規格)法と厚生労働省管轄の食品衛生法で定義が統一されている。『消費期限』は、弁当や惣菜など、製造・加工日から5日以内をメドに消費する、傷みやすい食品が対象で、『安全に食べられる期間』を示している。一方の、『賞味期限』は缶詰やレトルト、加工食品など、製造・加工日から6日以上日持ちする食品に表示され、品質を保証する期限を示している。つまり、『消費期限』と『賞味期限』の分かれ目は“日持ちが5日以上かどうか”ということになる。

開封せず保存条件を守る
●問題を引き起こした不二家はシュークリームの原料となった低温殺菌牛乳に消費期限切れ、アップルパイに使われたリンゴの加工品に賞味期限切れを使用していたわけだ。なお、牛乳は『賞味期限』が多いが、低温殺菌牛乳では『消費期限』が表示されている。また、『賞味期限』、『消費期限』が表示されている食品は、いずれも未開封で、パッケージに記載された条件で保存されていることが前提、開封したり、記載条件通りに保存していなければ、期限前に品質が劣化することが少なくない。

表示違反の罰金は1億円

●それでは消費・賞味期限を決めるのは誰か。原則として、製造・加工業者が決める。業者は自ら製造した食品の傷み具合を実験して、期限を決めるが、多くの場合は安全を加味して実際に食品が傷む期限より余裕を持つ。賞味期限が1日でも過ぎた食品が直ちに食べられなくなるというわけではないが、消費者の立場からいえば、期限を守った方が食の安全を守ることが出来るのはいうまでもあるまい。ただし、消費期限が近づいた刺し身や食肉などの生鮮食品は加熱調理して、別の食品として加工すれば、加工した時点から改めて期限を設定出来る。JAS法や食品衛生法に違反すると1億円の罰金となるが、どれだけ食のモラルが守られるかが重要だ。

2007/01/15

瀬戸内海で泳ぐイノシシ

●イノシシの代名詞は『猪突猛進』。それでは、イノシシはどの程度の速さで猛進するのだろうか。走った時の速度をスピードガンで計測すると時速は40キロ以上、猟犬が追いつけないほどのスピードだ。斜面や藪の中を走り、しかも直進だけでなく、小回りや急ブレーキも利くというから凄い。それだけではない。イノシシは泳ぐことも出来、瀬戸内海を泳いでいたという目撃情報もある。

跳び越すのは嫌い

●イノシシは足が速く、泳ぎも出来るのに、ジャンプはどうも苦手らしい。成獣が助走なしで1メートル20センチの高さの柵を跳び越したとの記録は残っているものの、実際は跳ぶのが苦手のようだ。イノシシは障害物があると、まずくぐり抜けようとする性質を持つ。そのため、イノシシ被害の対策には柵を高くすることより、簡単に柵の下をくぐり抜けることが出来ないようにすることが肝要といえる。

臆病で警戒心が強い

●野生のイノシシを人間が買い馴らして豚になったというが、両者の性質は全く異なる。条件が同じ道を、豚が平気で真ん中を歩くのに対して、イノシシは端を歩く。また、見慣れないものをイノシシに与えるとなかなか寄り付かないのに、豚は好奇心が勝って平気で寄ってくる。これを見ると、野生のイノシシは臆病で警戒心が強いことが判る。ちなみに、イノシシは基本的に人を襲うことはない。襲ってくるのは手負いのイノシシだけというが、目の前に出てくればやはり怖い。

一石二鳥の泥遊び

●イノシシは藪のような体が隠れるような場所が大好きだ。従って、イノシシ被害を防ぐためには、耕地を藪のようにしないことも重要になる。日中は藪に身を潜ませることが多いが、一方で、人気のないところでは1頭で行動することも少なくないとか。オスの成獣は単独で行動し、メスは子育てをしながら、血縁のあるグループで生活する。大好きなのは、湿地などで転がって泥遊びをすること。泥遊びは、体についた虫を取り除いたり、体に泥をつけて虫除けにするため、イノシシにとっては一石二鳥の遊びといえる。

イノシシの求愛は?

●イノシシの求愛行動の典型は、オスがメスに鼻で挨拶したり、あごを背中に乗せること。この時、左側から近づくと成功率が高いとか。理由は定かでないが、心理学の世界では、『女性を口説くなら左側から囁け』という言葉があり、感性をつかさどる右脳を刺激してメスの心を掴んでいるともいえるが真偽のほどは判らない。


2007 新春特集号

干支にまつわるエトセトラ

獣のなかの『いの一番』

●『猪』(いのしし)の語源には定説がないようだ。一説には、鹿、カモシカ、猪などの獣のすべてを『シシ』と呼び、これらの動物と区別するため、『いの一番』が『イノシシ』になったといわれている。なお、中国語では、『猪』は『豚』を指し、中国語のメニューで『猪』の字を見つけたら、豚肉料理と思って良いだろう。なお、日本語の『猪』は中国語では『野猪』という。

鳴き声と風体が豚の語源

●『猪』の仲間である豚の語源は、『ブーブー』という鳴き声に由来するとの説と、『太い』の『フト(太)』が転じて『ブタ』になったとする説がある。世界的には、豚を表す語は“p”か“b”で始まるものが多く、鳴き声に由来する説が主張されることもある。しかし、英語で豚は“pig(ピッグ)”なのに、鳴き声は“oink(オインク)”だから、世界中の豚の語源が鳴き声に由来しているとは思えない。

縄文時代にハンバーグ!?


●子供たちに大人気の御馳走はハンバーグ。このハンバーグが日本の一般家庭の食卓に日常的にのぼるようになったのは戦後のことだ。しかし、“ハンバーグらしきもの”は今を遡ること6000年前に存在していたことが判っている。1999年7月、長野県大町市にある大崎遺跡の縄文前期初頭の居住地跡から直径3センチほどの小さな炭化物が発見された。その炭化物を科学分析したところ、鹿や『猪』、野鳥の卵などが含まれ、醗酵させていたことも明らかになった。この時の縄文ハンバーグの炭化物は山形県の教育委員会に保存されている。

雑食が“猪突猛進”の源

●『猪』の肉は、別名『山鯨』と呼ばれる。鯨は厳密には哺乳類だが、魚の一種と捉えられている。『猪』は縄文時代から貴重な食料だったが、仏教が伝来して、建前上、動物を殺して食べることは好まれなかった。江戸時代に入り、『猪』はかなり食べられていたらしいが、馬を『さくら』、鹿を『もみじ』、鶏を『かしわ』と植物の名をつけて呼ぶように、『猪』は『ボタン』と花の名前をつけて、食べられ、明治に入って、ボタン鍋が人気を呼び、今でも山里では観光客の人気メニューになっている。『猪』はかなり数を減らした時期もあるが、近年は、過疎化や耕作放棄地の拡大で数は増える一方。『猪』は芋、穀類、カエル、サワガニ、蛇までも食べる雑食性で、それが猪突猛進パワーの源といわれている。
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